久しぶりに自分の年金記録でも確認しておこうと思い、以前「年金個人情報提供サービス」(関連記事:ねんきん特別便)に登録したアカウントでログインしようとしたところ、いつの間にかアカウントが無効になっていました。
現在、年金記録をオンラインで見るには、
日本年金機構:ねんきんネットサービス
にユーザー登録する必要があります。
以前のサービスに登録していた人も、個人情報の入力からすべてやり直しになります。ねんきん定期便に印刷されている17桁の「アクセスキー」があればすぐにIDを入手できますが、これがないとIDは郵送になります。登録メールアドレスはなぜか「フリーメール」不可。いまどきGmailのアドレスを弾くサービスがあるとは思いませんでした。
社会保険庁から日本年金機構へ看板を付け替えただけで中身は同じはずなのに、既存ユーザーにこんな手間を強いるとは…。これがお役所仕事というやつですか。
やっとのことでログインし、自分の年金記録に間違いがないことを確認しました。
将来の年金見込額は、老齢基礎年金と老齢厚生年金を合わせて年額約75万円と出ていました。この試算には現在までの加入月数のみを使っているようです。これに現在から60歳までの加入月数を加えて(全額免除と仮定して)試算すると、約85万円と出ました。
この試算、たぶんインフレ調整なんて面倒なことはしてないですよね。インフレ率2%と仮定すると、20年後の85万円の現在価値は約57万円となります。老後に年金収入をあてにしている人から見ると、この金額は少なく感じることでしょう。私は年金はオマケと考えているので、まあこんなもんかなという感想です。
今後、年金制度が破綻への坂道を下ってゆくにつれて、この年金見込額がどのように変遷するか、観察してみるのも面白そうです。
2011年4月23日
『投資の大原則』 バートン マルキール (著), チャールズ エリス (著)
投資という頭が痛くなるような問題について、重要なことのすべてが、片手で数えられるほどの原則に集約できるということは、私たちにとっても大変な驚きである。複雑な税制に惑わされて頭が混乱していなければ、投資はそのくらい簡単なものなのだ。この原則を知っていると知らないとでは、人生が大きく違ってくる。私もまだ何も知らなかった頃に、もしトレーディング系の変な本を掴んでしまったり、証券会社の無料セミナーなんかに出たりしていたら、今とは全く違った人生になっていたかもしれません。
本書に書かれている投資の原則は、インデックス投資家にとっては特に目新しいものではありません。ですが、非常にシンプルで分かりやすい原則である割に、世間一般にはまだ広く知られていないような気がしています。(特に日本では)
第5章に出てくる九つの基本ルールは次のとおりです。
1 お金は若いうちから定期的に貯めようたったこれだけです。
2 会社と国に資産形成を手伝ってもらおう
3 不時の出費に備えて、現金は用意しておこう
4 保険をかけているか確認する
5 分散投資をすれば心配の種が減る
6 クレジットカードのローンは使わない――これに尽きる
7 短期運用への衝動を無視しよう
8 低コストのインデックス・ファンドを使う
9 オーソドックスな分野に注目。ベンチャー・キャピタルやプライベート・エクイティ、ヘッジファンドのような「目新しい」商品は避けたほうがよい
ただし、アメリカの税制や社会保険制度を前提としているため、細かく見ていくと日本ではほとんど当てはまらないようなものもあるように思います。たとえば2や4など。
資産運用に携わる人は市場予測に振り回されてはならない。世間で「専門家」と思われている人たちの予想であっても、あてずっぽうと大して変わらない。JPモルガンの創業者、モルガンは「株は今後どうなるのか?」と尋ねられたとき、「変動するだろう」と答えている。まったくそのとおりだ。シンプルですが、これほど正しい答もないですね。
要するに未来のことはわからないので答えようがなく、この質問自体が無意味とも言えますが、このように切り返すとはスマートだなあと思いました。
参考記事:
[ 投資の大原則 人生を豊かにするためのヒント(バートンマルキール・チャールズエリス共著) ] by 矢向町のインデックス投資家
投資の大原則 | rennyの備忘録
投資の大原則: NightWalker's Investment Blog