老齢年金と比べて生活保護費が魅力的に見えることもある年金財政の先行きは怪しい2004年に自・公連立政権(特に公明党)が「年金100年安心プラン」と謳った年金改革を行いましたが、この先行きが非常に怪しい。本当に長期的に耐えうるものなのかは疑わしいものです。(自民党は
将来的に制度として、生活保護の方が年金より美味しいような方向性にはならないでしょう。なるほど、そうなるべきだと私も思いますが、現状では生活保護の方が年金より美味しいのは事実で、それを改善することすらままならない政府を見ていると、そこまで楽観的な見方にはなれないですね。
対照的に、こんな意見もあります。
国民年金よりも生活保護の方がお得国民年金の支給額より生活保護の支給額の方が多く、さらに医療費や控除される税金などのことを考えると生活保護の方が多くのメリットがある。これは、誰もが承知している事実だと思います。その不公平な
上記にも書いたように年金はなくせても生活保護はなくせないからです。公的年金の未来に悲観的ですね。逆に「生活保護はなくせない」というのは随分と楽観的な未来予想に見えます。
そこで「年金を払った方が将来得だよ!」とか「年金は将来破綻しない!」といってるのはどうかと思います。それって少し違うのでは?と思っています。
このような正反対の意見を目にしたとき、老後に頼るべきは公的年金か、それとも生活保護か、という二者択一の問題と捉えるべきではないでしょう。
これを二者択一の問題だと認識している、つまり公的制度の未来予想に基いて、どちらかの制度に賭けて頼らないと老後の生活が破綻すると思っているのであれば、その人生設計はかなり危ういと言えます。なぜなら、公的年金も生活保護も、時の権力者や政府の懐事情など、自分ではコントロール不能な要因によっていくらでも改悪されたり廃止されるリスクがある、非常に頼りないものだからです。たとえば公的年金制度の歴史が改悪に次ぐ改悪の歴史であったことは、既に次の記事で述べた通りです。
p.206-207 国民年金は、所得にかかわらず60歳まで定額を積立て、65歳から定額の年金を受け取る。こうしたシンプルな仕組みのため、国民年金の加入者は電卓を叩くだけで損得を計算できる。 (中略) 現在の制度がこのまま継続するならば、男性は払った掛け金の1.4倍、女性は2.1倍...
では老後を何に頼ればいいのかと言えば、やはり自分で蓄えた金融資産がベストだと思います。それだけで何とかなるならそれに越したことはありません。私はこの考えに従い、リタイア後の国民年金はずっと全額免除です。仮に年金制度が楽観シナリオを描いた場合は、免除の分だけ年金をもらい損ねるという不利を被りますが、そのリスクは承知の上での判断です。
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