p.52-53
なにをやるにしても自分の貴重な資源を最大限に有効活用できる生産性の高い方法を見極め、可能な限り高い成果を得る、そういう方法を身につけないと、やりたいコトをすべてをやれる人生は手に入りません。たしかにこれは重要な視点です。生産性は高い方が低いよりも豊かな人生を送ることができるのは間違いないでしょう。
大事なことは日々生産性を意識し、仕事や生活の生産性を高める方法をトライアンドエラーで身につけていくことです。
ただ、その結果として「やりたいコトをすべてやれる人生」が手に入るかと言うと、それはどうかなと。時間もお金も有限である以上は、その人の「やりたいコト」がその範囲内に収まっているかどうかで決まることだと思います。「やりたいコト」の量が身の丈に合っていない人は、どんなに生産性を上げたところで、それらをすべて手に入れることは叶わないでしょう。
p.53
序章に出てきた4人は、みんな目の前の生活に追いまくられています。こんな状態を続けていてはお話になりません。彼らはまず、自分の問題の源が「生産性が低いこと」だと理解する必要があります。「生産性が低いこと」も問題の一因ですが、そもそも背負っている仕事(家事や育児も含む)の量が多すぎることも主因の一つです。つまり(仕事量/生産性)のレートが高すぎるのです。目の前の生活に追いまくられないためには、分母の生産性を高める方向だけでなく、分子の仕事量を減らす方向でも改善は可能です。むしろ後者の方が個人の能力に依存せず、誰でも簡単に実行できるのではないでしょうか。
以前読んだ『ゆるく考えよう』に書いてあったのは、人生は早めに諦めようとか、目標は低く持ちましょうとか、明らかに「意識低い系」な内容が中心だったのですが、本書では一転して「意識高い系」な内容が中心になっていて、そこが少し残念ではあります。
ブログネタ的には面白いポイントがいくつかあるので、追って記事にするかもしれません。
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これは「働き方」の本だから無職の私にはもう関係なさそうかな、と想像してましたが、読んでみたら共感できるところがたくさんありました。働き方も含む「生き方」を考えるための本だと思います。 人生の有限感 ジョブズ氏だけでなく起業家には、この「人生は有限だ」という感覚を強くもっている人が...
本当にそうですね。
返信削除びっくりするような変節漢(?)です。
ちきりんさんで共鳴するのは唯一、一生懸命であることだけで、その他は凡庸としか言いようもないものだったわけですが、その一生懸命とはこうした変節を恥も知らずに晒すであったことを思い知らされます。
つまり人は誰も懸命に生きてはみたいが、それは途方もない迷惑と変節をこそ意味する。あとはそうですね、堕落的に生きたいならいつかその自家撞着にもんもんとする。
それで彼女は後者を選択したことに気が付いてないんでしょうかね?
リタイアライフもそうですよ、5年後に飽きるかもしれません。