2019年2月10日

「他人の金で保育園に入れるようにして」と訴えるマンガが拍手喝采されていて気持ち悪い

ツイッターより。

久しぶりに見た気がします。3年前に話題になった「保育園落ちた日本死ね!!!」ブログと同様の主張を。今回はマンガ形式なのでわかりやすく、日本死ねブログよりだいぶウケがいいみたいです。このツイートのURLをツイッターの検索窓に入れると出るわ出るわ、拍手喝采コメントのオンパレードです。これが気持ち悪くてたまりません。

「なんでそうなるのか」とは要するに、
「保育園に入れない待機児童がなぜ大量発生し、その状態が解消できないのか」という疑問だと思いますが、その答は非常に明快です。

なぜ常に保育園の需要>>供給の状態、つまり需給が釣り合うことがないのかというと、政府が民間の保育サービスを規制して自由な供給を妨げたり、多額の税金(つまり他人から奪った金)を突っ込んだ公営保育園の大バーゲンセールのせいで需要が爆発したりして、市場メカニズムが働かないからです。原因はこれ以外にありません。

供給よりも需要が遥かに多い状態を解消するには、政府の介入を完全に排除して自由市場に委ねればよいのです。神の見えざる手によって価格が調整され、政府主催の大バーゲンセールによって捏造された偽の需要は消え、たちまち需給が釣り合うことでしょう。保育に限らず、医療でも介護でも全く同じことが言えます。

しかるに、このマンガの内容ときたら酷いものです。行政相手に
「少子化対策っていうならまず、保育園に入れるようにしてください」
と訴えるお母さんが出てきます。

このセリフは、「もっと税金を注ぎ込んで格安で入れる公営保育園を増やせ」という意味ですよね。残念ながら「市場価格で買いたいから民間企業による供給を規制で邪魔するな」という意味ではなさそうです。行政が市場介入しているせいで発生している問題を、もっと行政が介入して何とかしろと訴える人って、典型的な社会主義中毒の末期症状ではないでしょうか。

3年前に書いたことのコピペになりますが、ここでもう一度強調しておきたいと思います。

受益者がコストのごく一部だけしか自己負担せずに、その大部分を他人に負担させることが「当然の権利」なわけないんですよ。では本来どうするのが当然だったのか忘れてしまった人のために言っておきますと、受益者が全額負担するのが当然に決まってます。自己の利益のために赤の他人に税金という負担を強いる理由が何一つ存在しません。政府が他人の金を奪って自分のために使ってくれる社会福祉の快楽が麻薬のように効いてきて、本来何が当然だったのかもわからなくなった国民が余りにも多すぎやしませんか…。

参考ツイート:
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