2020年6月30日
アナログ写真のデジタル化
スマホが普及してデジタルカメラさえ廃れつつある現代から見ると、アナログカメラで写真を撮っていた頃が遠い昔のように感じられます。フィルム代や現像・プリント代が従量課金され、遠くの人とシェアするには焼き増しして郵送するしかなかった時代があったなんて、デジタル・ネイティブ世代の若者には信じられないのでは。
そんな時代だからこそ、ここぞという場面を厳選して撮影した良い写真もたくさん残っています。このままほっとくと経年劣化する一方ですし、保管するのにも場所を取りますから、フォトスキャンというアプリを使って自力でデジタル化してみました。
1枚スキャンするのに20秒程度かかるので、枚数が多いとなかなか集中力と根気のいる作業になります。たまに写真の向きや写真の範囲が誤認識されることがあって、手作業で修正する必要があります。
品質はそれなりです。所詮スマホのカメラですから、専用のフォトスキャナーにはかないません。
スキャンが終わると自動でGoogleフォトにアップロードされます。(私の設定では)
そこから先はアルバムを作るなり共有するなり、いつもと同じです。写真の日時がスキャンした日時になっているので、「日時の編集」から過去の日付に変更しておくと、アルバムも時系列で並ぶようになって便利です。アナログ写真撮影時に焼き付けておいた日付の情報が、こんなときに役に立つとは。
とりあえず手元にある会社員時代以降のアナログ写真はすべてデジタル化できました。全部で千枚ほどあったと思います。書棚の一角を占めていたアルバムを処分できて、本当にスッキリしました。
学生時代以前のアルバムはまだ実家に残っていたはずで、次回帰省したときにでもデジタル化しておきたいところです。
将来、体も心も老化して他に何もすることが無くなったら、保存しておいた昔のアルバムでも眺めてノスタルジーに浸りたいと思っています。
参考記事:
2020年6月25日
クレジットカードのセキュリティが脆弱すぎる件
男子生徒はスーパーマーケットでレジ係のアルバイトをしていて、買い物客のカード情報を盗み見たり記憶したりして不正に手に入れていたということです。記憶力凄い!
ってのは置いといて、問題の本質はクレカとクレカ決済システムのセキュリティが相変わらず脆弱すぎる事でしょう。
まずクレカ本体の脆弱性は明らかで、決済に必要な情報であるクレジットカード番号と有効期限はカード表面に、3桁のセキュリティコードはカード裏面に、全部書かれている事です。カードを落としたり盗まれたりしなくても、写真に撮られたり暗記されるだけで、決済に必要な情報は全て犯人の手元に揃います。
インターネット上のクレカ決済システムの方も、上記の情報が合っているだけで決済を通してしまう仕様になっているものが少なくありません。航空会社の予約サイトでさえ未だにそんなザルなシステムを使っているようでは、不正利用が無くなるはずはありません。
最近はようやく、決済の最後に3Dセキュアなどの本人認証サービスを経由するサイトが増えてきました。予め登録済みのパスワードを聞かれるアレです。これ一つあるとないとでは大違いで、不正利用の難易度は跳ね上がります。これを採用していないショッピングサイトでは決済が拒否されるようにすればよいのにと思います。
クレカを不正利用されても多くの場合はカード会社が損害を引き受けるので、善良な消費者に直接の被害はありません。とは言え、不正利用の膨大なコストは各種手数料に上乗せされ、最終的に加盟店や消費者が負担していることになります。クレジットカードの決済手数料や事務処理手数料がいつまでも高止まりしている原因の一つが、このような不正利用による損害であることは間違いないと思います。
参考記事:
参考ツイート:
クレジットカードってネットショッピングとかで必要な情報(名前,番号,有効年月,セキュリティコード)が券面に書いてあるけど,あれってセキュリティどうなってんの?
— 哲学的しろくま (@eis_baerchen) February 6, 2020
一瞬で記憶されたらどうすんの?
「プラスチックカードへの安心感」これはスマホ決済への抵抗から生じるものだけど、モロ裏面にセキュリティコードが書いてあるクレカのほうがよっぽど怖い。スマホは落としても他人による解除が困難だけど、クレカは落としたら速攻その場でAmazonとかに登録して決済できるし。https://t.co/FSUYFkWDX6
— キャッシュレスオタク@フィンテック大好き (@8v8OfhRCwPJfPAO) May 19, 2019
楽天カード(プレミアム)は海外で航空券を買ったりホテルを決済使用しても最近殆ど拒否られる(不正使用防止とおもわれる)。使いものにならない。
— ビッグストーン ⚡️⚡️ Bigstone (@bigstonebtc) March 24, 2019
クレジットカードカードの基本設計はもう完全なる全世代の遺物だと思う。
関連記事:
2020年6月20日
わかりやすい文章を書く才能
自分がわかりやすい文章しか書けないことにコンプレックスを持ってしまうな。わかりやすい文章なんて誰でも書ける、わかりにくいことを書けるほうがすごい
— pha (@pha) June 18, 2020
いや、さすがにこれは無いと思いました。わかりにくい文章こそ誰でも書けるんじゃないかと。
実際、小一時間ツイッター眺めているだけで、意味がはっきり取れない日本語がいくらでも目に入ってきます。
よくある悪い例が、修飾語がどこにかかるのか確定できない文です。
テキストチャットで相手が致命的に国語出来ない人だと「頭が赤い魚を食べた猫は居ますか?」風な質問が平気で飛んできて、「確認ですが赤いのは魚の頭ですか?」と訊き返すと「赤いのは猫です、日本語勉強して下さい」と謎のマウントを取られる事がある。反論面倒なので流すけどストレスは溜まるよね。
— ERAL (@eral_r_l) February 20, 2020
少し語順をいじって「魚を食べた赤い頭の猫は居ますか?」と書くだけで意味が確定するのに、ただ思いつくままに語句を並べた曖昧な文を作ってしまいがちなのが凡人の特徴です。曖昧さを指摘されてもまだ気付かないレベルまで行くと、さすがに国語の偏差値低すぎ!と言うしかないです。こんな日本語を量産する行為が「すごい」なんてことは全くないと思います。
私のような凡人の場合は、わかりやすい文章を書くためには時間をかけて推敲しなければなりません。それなりの論理的思考力も使いますし、だからこそ文章を書くことが面白いと感じます。他人様の書いたものを読むときも、ここをこう書き換えるともっとわかりやすくなりそうだなとか考えながら読むのが好きです。
ゲーム感覚で受験した京大に受かってしまうほど地頭の良いphaさんの場合は、特にそれを意識せずとも最初からスラスラとわかりやすい文章が出力できてしまい、それ故につまらないと感じる部分があるのかもしれませんね。
私はphaさんの書くわかりやすい文章が好きなので、是非そのままのスタイルを続けてほしいと思っています。
参考記事:
2020年6月15日
インデックス運用はゴミクズなのか
個人的にインデックス運用はゴミクズだと思います。理由は儲からないから。年利8%は月利0.65%。資産100万円の若者が、毎月10万円を入金しながら、年利8%で1億円に到達させるには25年と3か月かかる。こんな非現実的かつ時間のかかるインデックス投資では私は満足できない。目指すのは月利1%の世界です。
— 投資カービィYH(+18.03%) (@toushi_kirby) May 29, 2020
「ゴミクズ」って言い方がアレですが、月利1%という高い目標を目指すなら確かにインデックス運用では無理なので、この主さんにとっては無価値に見えるってことなのでしょう。
資産運用の目標なんて人それぞれですから、各自の目標に合致する方法を選択するしかないですね。
ただし、インデックスに勝つことを目標にしている投資家はプロのファンドマネージャーを含めて世界に大勢いますが、実際に勝てているのは多めに見積もってもその半数です。彼らのリターンが正規分布だとすると、インデックスに僅かに勝っているだけの投資家が多く、平均から乖離するにつれて少なくなります。平均月利1%(年利12.7%)というのはインデックス比5割増しの圧勝です。プロでもこれを継続できる人は少ないのでは。そんな高みを目指すなら達成確率はどこまで下がるでしょうか。無茶苦茶な目標とまでは言えないものの、達成できない確率の方が遥かに高いことは間違いないでしょう。
「X年でY円」という資産形成の目標を掲げるのは大いに結構なことですが、負ける確率の方が高いギャンブルに手を出さない限り達成できないとわかったら、目標の方を修正するのも一つの手だと思います。私なら確実にそっちを選びますね。できるだけ働きたくない側の人間としては、目標金額を下方修正することを真っ先に考え、次に毎月10万円の入金力をアップする方法、最後に目標年数を延ばすという順序になりそうです。間違っても、もっとハイリスクなギャンブルに突っ込めばイケるんじゃね?という方向の発想は出てきません。
因みに、インデックス運用を採用すれば市場平均(-コスト)に負ける確率がゼロになるだけであって、たとえば「25年で1億円」みたいな目標が必ず達成できるという意味では勿論ありませんので念の為。
参考ツイート:
投資カービィさんは市場を出し抜き続けるごく一部の人で、cisさん同様真似できない天才だと思う。
— S.T.A.R.S🇯🇵SBG QQQ VTI🇺🇸 (@STARS02479333) June 2, 2020
貯金なら月10万(年間120万)を25年続けてもたったの3000万にしかならないのが、インデックスで1億超えるなら充分過ぎるのでは?
入金力(元本)に依存して、とてつもない差になるのは間違い無いが。 https://t.co/TBzPcdQ0Wp
インデックスがゴミクズというのは投資カービィさんが熟練トレーダーであるからであって、毎年山のように退場していく個人投資家はインデックスやってた方がよっぽど幸せだったろうな。。。とは思います。
— 蓮(レン)専業投資家 (@JOKER_trader_R) May 29, 2020
知人のヘッジファンドのトップの方は、海外インデックス最強って言ってましたね。 https://t.co/iiVKUwbIng
関連記事:
2020年6月10日
「お金が無ければ自給すればよい」という発想への違和感
他人が創造した物やサービスを受け取る場合にお金は必要だ。しかし、自分の創造した物やサービスにお金は必要ない。お金が無い人は自分で創ればよい。 https://t.co/z1YxTkbiO5
— ₿ONS₳I⁴²º🇬🇪大麻料理研究家 (@crypto__bonsai) March 10, 2020
お金=銀行屋の発行する紙切れ
この定義には概ね同意しますし、ただの交換媒体であるはずのお金を集めて溜め込むことの無意味さも分かりますよ。
ただ、その代わりに自給自足すればよいという発想が出てくるのがどうも解せません。論理的な繋がりを欠いているように思います。
人類が分業と交換によって享受してきた豊かさを投げ出して自給自足の方向へ回帰していけばいくほど、人は貧しくなってゆくのではないかと。自分で創造するとお金は要らないとしても、その代わりに労働力や時間が必要になりますからね。しかも、自分が必要な分だけ少量生産することの非効率、生産性の低さは半端ではありません。お金だけ節約できても、その代償として膨大な可処分時間を失うのは全く割に合わないのでは。
現代社会においてなぜ多くの人がお金で物やサービスを買うかと言えば、その方が得であることがほとんどだからです。自分が必要としている物やサービスを自分より効率よく生産、供給できる他人がどこかにいるからです。お金が無いからと言ってあれもこれも自分で作るよりも、人それぞれ比較優位なものに労働力を集中して生産物を交換し合った方が飛躍的に生産性が上がり、遥かに豊かな暮らしができると思います。
お金が実は紙切れに過ぎないとしても、生産物を交換するための媒体として一時的にお金を経由する事まで忌避する必要は無いのでは。
もちろん、紙切れ以外のお金がもっと広く使われるようになれば、それに越したことはありませんけどね。
参考ツイート:
じぶんが出来ることだけやればいい、出来ないことは誰かにやってもらえばいい、出来ないことを誰かにやってもらえるくらいに、じぶんが出来ることを他人の分までカバーすればいい、得意なこと、好きなことだけ集中すればいい、苦手なこと、嫌いなことは誰かにやってもらえる、社会はそういう仕組みだ、
— プロ奢ラレヤー🍣ぷろおご (@taichinakaj) April 12, 2019
職場の機械化はそこだけ見ると“省人化”だが、全体で見ると“分業化”。分業のメリットがわからない人はテレビもスマホも自宅で原料から作ってみると良い。
— 故郷求めて (@furusatochan) February 18, 2018
プログラミングが楽しいなら頑張ればいいですが、僕の場合は「比較優位だった」だけです😌
— マナブ@バンコク (@manabubannai) June 8, 2020
要するに、営業とか、その他の仕事が辛すぎで、それに比べたら「プログラミング学習なんて余裕だわ」と感じ、土日もずっと勉強してたら、自由になれました。でもコードを書くより、文章を書く方が好きです
参考記事:
関連記事:
2020年6月3日
ブログ開設12周年
今年に入ってから色々と特殊な出来事が多くて、前回の周年記事が遠い昔の事のように感じられます。
何はともあれ、この1年も概ね幸せな毎日を送ることができて良かったです。
くらげネコさんのブログより。
したいと思ったことを後にとっておいてもいいことなんて何もない。早めにやっておくことを肝に銘じておきたい。ツイッターでもコメントした通り、共感しか無いですね。老化とともにできる事がどんどん減っていきますし、老後でも辛うじてできる事であっても、得られる効用は激減していると思います。
冒頭の引用部分の出典が不明だったのでググってみたところ、こんなツイートがヒットしました。
4年前のツイートですが、こんなにバズっていたとは知りませんでした。若い人に言いたいのは、旅行や食べ歩き、見たい映画や読みたい本を老後の楽しみに取っておいても、それを楽しめるだけの体がその時に保てていない可能性を想像しなさいという事です。
— みやはん (@miyahann) April 11, 2016
すぐに疲れてろくに歩けない旅行、すぐ満腹になる食べ歩き、かすみ目で読めない本や映画…
楽しむなら若いうち。
これもほんと、既に50代になった私には心当たりがあることばかりです。13年間のリタイア生活を振り返って、まだ体力のある40代だったからギリギリ間に合ったと思えることもたくさんあります。もし私が40歳ではなく50歳でリタイアしていたら、激しく後悔していたことでしょう。
老後を楽しく、よりも、老後に悔いを残さないように、これからも今を大切に生きてゆきたいと思います。
参考記事:
参考ツイート:
今忙しくてできないゲームやったり本読んだり映画見たりは老後に暇になったらもっとやろうとか考えてたけど、暇な老後があるか不明な上に、今でも2〜3時間本読んだりすると肩とか背中とかガチガチになるし、老眼にもなると思うので「今の趣味を老後に散々やるのは無理」だと気づいた。今やろう。
— tkq (@tkq12) January 18, 2017
父が60過ぎた頃、「昔集めたHOの機関車のキットだ。おまえにやる。俺はもう細かいのが見えなくて組み立てられない」と段ボールいっぱいのキットや部品を貰った。
— IORI (@IORI_koubou) March 7, 2017
楽しみを定年後に先延ばしするのは止めようと心に決めた。
関連記事:
1年前の記事: