2019年3月30日

年金受給を早めると節税になる(かもしれない)

lunaさんのブログより。
こんにちは 私たちが本当に将来貰えるかどうかわかりませんが、一応高齢者になったら貰える筈の年金。 どのくらい貰えるのか気になるところです。 最近になって、政府がこんなPRをしています。 「年金を70歳まで受給を繰り下げると受給額が増えてお得です。」…
luna3018.hatenablog.jp
こうして見た場合に、繰下げ受給したときの手取り金額が意外に少なくなることに驚きませんか。

これは、税金が課税されることと、介護保険料や健康保険料が増額されることが大きいです。

せっかく貰うのを遅らせて受給額を増やしたのに、税金や保険料で持っていかれるのは馬鹿馬鹿しいですね。

このあたり、国が仕掛けた罠ですよ。
同感です。

この国で節税するためにはできる限り低所得者になる必要があるのですが、年金受給額が多すぎると中所得者認定されてしまうという罠があります。

ただし、この試算では保険料を満額払った人をモデルにしているようなので、早期リタイアして40歳から全額免除を受けている私のようなモデルだと156万円も貰えるはずもなく、繰り下げで受給額を増やしたとしても低所得者のままでいられる可能性はありますね。そういう副次的効果がある点も、国民年金免除のメリットと言えそうです。

もっとも、この先インフレが進んで名目支給額がどんどん上がっていく場合は、この限りではありません。仮にハイパーインフレになろうものなら、先日の為替差益への課税の話と同様に、現在の課税基準などミクロの世界へ吹き飛びますから、現時点での試算は全く役に立たないことになるでしょうね。

私もあと10年も待たずに繰上げ受給が選択できる年齢になる予定ですが、繰上げ/繰下げするかしないかの判断はその時の年金制度や課税基準、自分の資産状況次第なんで、今の時点ではまだ何とも言えないですね。

関連記事:
橘玲公式ブログより。 第74回 年金受給繰下げて生涯現役(橘玲の世界は損得勘定) – 橘玲 公式BLOG www.tachibana-akira.com 現行制度では65歳より受給開始を遅らせる繰下げ支給のほうが、受給開始を早める繰上げ支給よりも、プレミアムが上乗せされている...
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2019年3月25日

ドル預金はハイパーインフレ対策として有効か?

九条さんのブログより。
元JPモルガンの敏腕トレーダーである藤巻氏の最新著書を読みました。日本の財政が厳しい状態にあり、破綻は不可避。で、どのように破綻するかというと、ハイパーインフレが起き、日銀が倒産して、新日銀が誕生するというシナリオではないか?...
www.kuzyofire.com
ドルの持ち方としては、「ドルMMFかドル預金をお勧めします」としています。この2つの違いは税金で、下記のように選べばいいということです。課税所得330万円以上で、所得税10%+住民税10%となって20%に達するので、所得が圧縮できる人以外は源泉分離課税が有利です。
これ一般論としては正しいのですけど、ハイパーインフレに備えるという目的がある場合は、ドル預金を選択する理由は無いように思います。なぜなら、ハイパーインフレになると、ごく少額のドル預金でも円に戻したとたんに「課税所得330万円」など軽く突破することになるからです。

たとえば年間生活費が110万円(1万ドル)の人がいるとします。円安インフレに備えて円預金をドル預金に替えました。年率9900パーセントのハイパーインフレがやってきて、年間生活費が1.1億円に跳ね上がりました。1ドル=11,000円の超円安になったものの、生活費は1万ドルのまま変わりません。やれやれ資産防衛に成功したと胸を撫で下ろすのは早計です。生活費を賄おうとして、その1万ドルを円に戻すと1億円を超える為替差益が発生したことになります。

現実には円の価値が暴落しただけで実質的に「差益」など得ていないのに、無慈悲にも額面通りに課税されるのがインフレ税の特徴です。総合課税なので税率は20%を遥かに上回り、住民税と合わせて5千万円ほど納税することになるでしょう。今まで通りの生活レベルを維持したいなら、2万ドルを円に戻して1億円超の税金を払わなければなりません。

これがドルMMFなら2178万円の源泉分離課税で済みます。無傷というわけにはいきませんが、ドル預金よりはだいぶマシな結果になります。リスクや期待リターンがほぼ同じ金融商品同士でも、税制が違うだけでこれだけの差が発生します。ハイパーインフレ対策としてわざわざ「ドル預金」を選ぶ合理性は無いと言えそうです。

同じ理由で、暗号通貨も実はハイパーインフレ対策には向いていないと思われます。

藤巻氏はこの本やツイッターで「避難先はドルと仮想通貨」と叫び続けていますが、ドル預金と仮想通貨がダメとなると残るはドルMMFのみになります。

藤巻氏は消極的ですが、私は株式も捨てがたいと思います。もちろん有事の際には特に日本株は暴落必至でしょうが、世界中の株式にきっちり分散しておけば、やがて通貨の暴落に反比例して円換算の株価は暴騰し、資産の購買力の激減は防げるはずです。

株式ならハイパーでない普通のインフレに対しても有効なので、有事の際だけでなく平常時でも淡々と持ち続けるだけでよく、ハイパーインフレが来る時期を予想したりする必要もありません。慌てず騒がず、どっしり構えていられます。もしハイパーインフレが起こらなかったら起こらなかったで特に損失があるわけでもないし。

参考ツイート:

関連記事:
橘玲さんのツイートより。 インフレ税で財政赤字を処理するのは、経済学的には最適解なのでしょうが、外貨(Bitcoin)の保有などで富裕層はかんたんに回避できるので、経済格差をさらに広げることなると個人的には思います。 — 橘 玲 (@ak_tch) 2017年7月10日 天文学...
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以前からハイパーインフレのリスクに警鐘を鳴らし続けている藤巻健史氏のツイートより。 中央銀行は不可欠なインフラですから新しい中央銀行が創設されます。ただ日銀の負債(円)は無効になります。新銀行設立は戦後のドイツもそうですが、貨幣と中央銀行の信用の再建のためで日本再生の方法です。...
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愚か者さんのブログより。 国の借金問題で危機が起これば、リタイアとかの資産を裏付けにした生活も危機に瀕する マネーワールド・資本主義の未来、第3弾 国の借金の問題 これも、興味深く見ていた 国の信用バロメーターでもある法定通貨 日本もその他の国でもそうだが、解決するには多大な...
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2019年3月20日

アベマTVが海外から視聴できなかったことに驚く



ツイッターより。

え? アベマって今まで国内からしか視聴できなかったの!? いったい何故?

というのが正直な感想です。

だって変だと思いませんか。たとえばヤフーニュースなどのインターネット上の日本語メディアが海外から見れない、なんてことが今までありましたっけ。

グローバルなIPアドレスひとつあれば、地理的な位置や国境を越えて誰でもどこからでも通信可能であることがインターネット・プロトコル最大の特長なのに、何が嬉しゅうてわざわざそこに国境線を引いて海外からのアクセスを拒否していたのかと…。

まずは「海外版AbemaNewsチャンネル」にて、
何が始まるのかと思えば、「海外版」ですか。英語専用のチャンネルを作るという話ならわかりますが、同じ日本語のチャンネルを国内版と海外版に分ける意味がそもそもわかりません。

既存のテレビ局と違って放送法による規制は無いはずですし、自主規制ぐらいしか思いつかないですね。せっかくのネットメディアなのに古臭い概念に縛られているようでは、先が思いやられます。

サイバー空間に国境の壁を作ろうとする試みは、たとえば中国政府の金盾(Great Firewall)が有名です。しかし、エリートたちの叡智を結集して作り上げた万里の長城でさえも、今やVPNやShadowsocksなどの技術によって抜け穴を通ることが可能になっています。上に政策あれば下に対策あり、というやつですね。

ましてや、強制力を持たない民間企業の自主規制程度のことが簡単に回避できないわけがありません。無意味な国境線を引くのをやめて、インターネットの特長を最大限に活かしたユニバーサルなサービスを提供していただくことを、切に希望します。

参考ツイート:
関連記事:
日本がどんどん住みやすい国になり、「もう、日本人は海外に行きたくなくなったし、海外のことに興味がなくなった」状態を「パラダイス鎖国」と名付けた方の著書です。 まず、日本は「パラダイス」つまり「楽園」と呼べるほど住みやすい国かなあという疑問が一つ。たしかに国内市場がそこそこ大きいの...
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2019年3月15日

日本年金機構のブラックジョーク(?)が笑えない

ツイッターより。

昨日下書き書いた時点では確かに存在してたのですが、今朝起きてみると予想通りというか、ツイ消し…。税金使って描かせたイラストを無駄にしちゃいけません。もったいないのでスクショ貼っときますね。



何でしょうか、この自虐ツイートは。(苦笑)
彼ら自身、公的年金の未来がガチでヤバいことをいよいよ正面から否定できなくなって、開き直ってブラックジョーク飛ばしてきたと受け取っていいですか。

そもそも新社会人がねんきんネットにログインしたところで、将来受け取る年金が少なくなるかどうかなんて全くわかりませんよ。毎年ねんきんネットにログインし続けて、同じ条件で試算した見込金額がどういうふうに変化していくかを何年間も観察した結果、ようやく傾向らしきものが読み取れるかどうか…。この程度のことです。

その見込金額だって、マクロ経済スライドによって購買力がどれだけ削られるかまでは考慮に入れてませんからね。今後45年~50年という長期間のインフレ率と賃金上昇率なんて全く予測不可能な上に、「調整率」を何パーセントにするかも2025年までしか決まっていないのですから。それ以降の調整率をいじればいくらでも削ることが可能です。

さらに深刻なことに、新社会人が今後何十年も負担し続けることになる年金保険料の方も総額でいくらになるのかは全く不透明です。マクロ経済スライドの調整率と同じく、とりあえず決まっているのは数年先までで、それ以降のことはまたあとで考えるという実にいい加減なスタンスです。問題を先送りする技術にかけては日本政府の右に出る者はいません。

参考記事:
「社会保険料ってこんなに高いの!?」 給与明細を見て、こんな感想を持った事がある人も多いのではないでしょうか? データで見る少子高齢化の状況とそれに対する政府の年金問題への対策でも見たように、国民の社
nenkin-manabiba.jp

過去50年以上も続いてきた保険料の値上がり傾向がそろそろ止まるだろうと予想するのは、余りにも都合が良すぎるというものです。このまま破綻せずに負担増と給付減が同時進行していけば、新社会人のみなさま方にとっては最悪のシナリオになると思われます。

関連記事:
同じ日経の記事より。 国民年金は誰が負担? 半分は税金、保険料未納なら損|マネー研究所|NIKKEI STYLE  20歳になると年金制度の対象になりますが、国民年金保険料の納付率は6割強にとどまります。厚生労働省の「国民年金被保険者実態調査」によると、滞納理由で多いのは「保険料...
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菟道りんたろうさんのブログより。 公的年金について“損得勘定”で論じることから卒業したい 個人投資家の視点から投資信託やETFを使った国際分散投資についての考察と実践方法を研究するブログです。 arts-investment.blogspot.jp 公的年金制度について議論する...
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NightWalkerさんのブログにこんな記事がありました。 「年金は払い損」と考えるのは間違い: NightWalker's Investment Blog 日経の元記事を読んでみたらなんとも言えない違和感が…。 ■年金は働けないとき所得を補う社会保障であり金融商品では...
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参考ツイート:

2019年3月10日

クレジットカード離れが加速していく時代

CoinPostの記事より。
米最大手スーパーチェーンKroger社は、高い手数料を理由にVisa決済サービス提供を停止すると発表。代替案としてビットコインライトニング決済の導入の可能性が浮上しているという。実現すれば、仮想通貨決済普及への急加速材料となる。
coinpost.jp
Krogerによる利用停止の理由として挙げられているのは、Visa利用に係る「過度な手数料」だ。

2018年8月には、カリフォルニア州にある「Foods Co.」というKrogerが有する別のスーパーマーケットチェーンでも、同様の利用でVisaの受付中止を発表しており、米大手スーパーでのクレジットカード決済離れが加速している。
Visaカードの手数料だけ他のカードより高かったんでしょうか。いずれにせよ、世界一クレジットカードが通用する国と言っても過言ではないアメリカでさえ、高すぎる手数料を敬遠する企業が出てきているわけです。

今後、Krogerだけでなく、Visaカードやその他の手数料の高い既存のペイメントシステムから手数料の低い仮想通貨決済に乗り換える可能性のある企業の動きにも、注目するべきと言えるだろう。
代替手段として暗号通貨決済を取り上げていますが、まだ早いような気がします。少なくとも法定通貨にペッグしたステーブルコインが普及するまでは代替手段にならないでしょう。

一足飛びに暗号通貨決済を採用せずとも、今はQRコード決済があるじゃないですか。日本でもPayPayやLINE Payなどの新しい決済手段が競争しながら着々と浸透し始めているようですから、今後は手数料の割高なクレジットカード決済が敬遠される流れは止まらないと思います。

少なくとも、現在は現金決済のみの店が新たにキャッシュレス決済を導入しようという場合に、初期費用から決済手数料まですべてにおいて割高なクレジットカード決済を採用する理由は無いと思われます。

参考ツイート:
関連記事:
Traicyの記事より。 ポケットカード、VISAカードでの外貨ショッピング事務処理費用値上げ 7月1日以降 - トラベルメディア「Traicy(トライシー)」 ポケットカードは、VISAカードの会員を対象に、海外ショッピングをご利用の際にかかる事務処理費用を改定する。 www...
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2019年3月5日

ファストフードの自動化は大歓迎

ツイッターより。

元記事はこちら。
半世紀以上アムステルダムで愛され続けているファストフードチェーン「FEBO」のコロッケ(クロケット)。自販機がズラリと並ぶ店舗で販売されていて、購入は小銭を機械に入れてケースの中から取り出すだけ。
tabi-labo.com
自販機といっても調理をする人が常駐していて、少なくなると裏から揚げたての商品を補充。だから、いつでもホクホクのできたて。このスタイルで現在まで時代を超えて愛されています。

かつて日本にもあったファストフード自販機ですが、調理も販売も機械任せにしたためか、美味しくない、メンテナンスが大変、などと廃れていきました。
30年ほど前に、主にドライブイン(当時は「道の駅」なんて無かったんですよ)でファストフード自販機をよく見かけたことを思い出します。そう言えば最近はほとんど見かけなくなりましたね。でも廃れた原因は「機械任せにしたから」とは思えないなあ。

参考ツイート:
当時の日本は技術的にはオランダの何十年も先を行っていたのに、政府が規制で足を引っ張ったので追い越されてしまいました。まったく勿体無いことをしてくれたものです。

AIやスマートフォンの利用などでいまも自動化が促進されるファストフードですが、成功するにはどこか人間の手が必要なのだと、「FEBO」のクロケットに考えさせられます。
そんなことは無いと思います。
人間の手をできるだけ排除して、工程の大部分を自動化して大成功した(生産性が跳ね上がった)事例は、産業の歴史を紐解けばいくらでも出てきますよ。調理人が常駐して裏から手作業で補充しなきゃいけない(しかも人件費の安くないオランダで!)ような半自動化では、まだまだ生産性は低いでしょうね。

それより、元ツイートのこれが引っかかりました。
ファーストフードは、少しずつ自動餌やり機に近づいてきているなぁ。
明らかにdisってますよね、ファストフードの自動化が進む流れを。

これからは日々の生活の中で「食事」という食べる行事を楽しむことと、空腹問題を処理するために食べることがますます大きく乖離していきそう。
これは大いに結構なことです。それぞれのニーズを満たす選択肢があって棲み分けが進むということですから。

私なんか完全に後者側の人間で、日常の食事は「楽しむこと」の範疇には入っていませんからね。排泄や睡眠と同じく、生理現象を処理しているだけです。できるだけ時間も手間もお金もかけずに必要な栄養素が摂取できればそれで十分だと思っています。

関連記事:
まず著者による「自由」の定義から。  自由というのは、「自分の思いどおりになること」である。自由であるためには、まず「思う」ことがなければならない。次に、その思いのとおりに「行動」あるいは「思考」すること、この結果として「思ったとおりにできた」という満足を感じる。その感覚が「自由...
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