2008年7月29日

住信SBIネット銀行のネットローンご成約キャンペーン第2弾

先月新生銀行から乗り換えた住信SBIネット銀行ですが、普通預金の金利も悪くないし、なかなか使い勝手の良い銀行だと思います。

このようなキャンペーンがあることを知り、オンラインでの口座開設のみで手軽に1,500円がもらえるということで、さっそく申し込みをしようとしたところ・・・

申し込みフォーム入力中に、
職業が主婦・学生・退職者・無職のお客さまは、申し訳ありませんがネットローンをお申込みいただけません。ご了承ください。
と無下に断られました(苦笑)。久々に無職であることによる不利益を被った気がします。

このような申し込み条件があるなら、最初からキャンペーン情報のページに明記しておいていただきたいものです。


2008年7月27日

『国家は、いらない』



なるほどと納得させられる話が多くて、勉強になりました。

無政府資本主義者の筆者が、あえて弱者保護のための福祉国家を肯定する立場から考えたとしても、現実に日本政府が行っている様々な福祉政策が弱者保護という目的達成に失敗しており、かえって我々の生活を貧しくしていると説きます。

たとえば、
・競争原理が働かないため国際相場の2~3倍に高止まりする光熱水費

・コメ778%、小麦252%など、主食農産物に対する高い関税率

・「投資家保護」の名目で行われる行き過ぎた規制が障害となり、金融機関から搾取される一般投資家

・競売すれば莫大な税収となるはずの電波帯域利用権をほとんど無償で与えられ、寡占による暴利を貪る一握りのメディア企業

・社会主義的に価格(診療報酬)と供給量(医師の数)が統制されている医療制度

何故こんなことになってしまうかというと、政治家や官僚も人間である以上、公益よりも自己の利益を優先するからです。これは政治家や官僚が汚職にまみれているという意味ではなく、人は誰でも自己の価値観こそが(他人から見てどんなに受け入れがたいものだとしても)「正義」であると信じて行動する性質を持っているということです。

やはり投資家としては、第6章「金融商品を元に国家介入の無意味さを考える」に書いてあることが一番わかりやすいです。本題から外れた話もありますが、ファイナンシャル・リテラシー的に重要なメッセージが含まれているので引用しておきます。
一般人によるアクティブな証券トレードは有害でさえある

金融商品の消費者としての日本庶民は、踏みつけにされている
結局、世界の様々な証券を割安に購入するには、アメリカ、香港やシンガポールの金融機関で口座を開設するしかない。

FX投資が薦められない理由
外国為替の変動を使って勝つ人間の裏には、基本的に負ける人が必ず存在しており、この意味で為替投資と株式投資は異なる。FX投資とはバクチと同じく、期待利得がゼロの純粋な投機=ゼロサムゲームなのである。


2008年7月26日

USBメモリ購入

長めの旅に出るとき気になるのが、旅先でのインターネットアクセス。毎日は無理でも週2回程度はアクセスしないと禁断症状が出る私はネット依存症ですね(笑)。

私はネットが使える携帯電話を持っていない人なので、宿やネットカフェのPCを利用することになりますが、こういった共用のPCを使うときはセキュリティに注意する必要があります。もしキーロガーなどのスパイウェアが仕込まれていたり、キーボードを盗撮する隠しカメラがあったりすると、Googleアカウントなどのログインパスワードを入力する際に盗まれる危険があります。

そこで、あらかじめ自前のUSBメモリにブラウザをインストールしておき、パスワードをそのブラウザに記憶させておきます。旅先で共用PCにこのUSBメモリを挿して自分専用のブラウザを立ち上げれば、パスワードを手動で入力する必要はありません。共用PCのブラウザに履歴やCookieなどの情報を残す心配がないという利点もあります。



近所の大型電気店で980円で購入しました。
さっそくCrystalDiskMarkで転送速度を測ったところ以下のような結果が出ました。

CrystalDiskMark 2.1 (C) 2007-2008 hiyohiyo Crystal Dew World :
http://crystalmark.info/
--------------------------------------------------
Sequential Read : 18.345 MB/s
Sequential Write : 6.334 MB/s
Random Read 512KB : 18.355 MB/s
Random Write 512KB : 1.509 MB/s
Random Read 4KB : 6.502 MB/s
Random Write 4KB : 0.019 MB/s
Test Size : 50 MB
Date : 2008/07/25

上を見ればきりがないようですが、この値段にしては遅くないみたいで満足しています。

とりあえずFirefox Portableは入れました。あとは「USBメモリー徹底活用術」など参考にしながらカスタマイズしていきたいと思います。

2008年7月25日

国民健康保険料が安い

退職してから約1年間は、国民健康保険料の見込み金額があまりに高額だったため、相対的に割安な会社の健康保険を任意継続していました。

本年度の住民税額も確定し、ようやく名実ともに低所得者の仲間入りをしたことで、国民健康保険料も大幅に下がりそうなので、任意継続から国民健康保険への切り替えを行い、さらに減免申請を行いました。

そして先日、「国民健康保険料のお知らせ(納入通知書)」という書類が届き、来年3月末までの保険料が確定しました。医療保険料+後期支援分保険料+介護保険料の合計が、年額約6万円とのことです。予想よりは少し高めでしたが、会社員時代からずっと払い続けてきた金額に比べたら嘘みたいに安く感じます。

住民税額を知ったときと同様、低所得者が如何に優遇されているかを実感した出来事その2でした。

2008年7月23日

貸株サービス利用の準備中

資産運用の基本スタンス」という記事で白状した通り、今はインデックス投資家の私も、過去の遺物として日本株の個別銘柄をいくつか保有しております。含み損を抱える銘柄も少なくありませんが、定期的に届く株主優待はけっこう実用性がありますし、資産全体に占める国内株式の割合(11%程度)も適切と判断していますので、しばらく売却することはないでしょう。

で、せっかくなので、貸株サービスを利用してちまちま貸株金利をいただく作戦を実行に移そうと思います。

モンチさんの記事の比較表によれば、新興3市場の銘柄はSBIかマネックス、その他市場の銘柄はカブドットコムの貸株サービスを利用するのが、現時点では貸株金利的にベストな選択のようです。

カブドットコムの口座は既に持っている(が利用していない)ので、まずは新興3市場以外の銘柄をここへ移管するべく、移管元の証券会社から口座振替依頼書を取り寄せ中です。

新興3市場の銘柄は新たにSBI証券に移管するべく、口座開設準備中です。

2008年7月22日

『一生お金に困らない人のシンプルな法則』



ミリオネアになるための実践的なノウハウだけでなく、自分にとって幸福な人生とは何か考えるきっかけを与えてくれる良書です。
《ルボーフの法則》
時間は「アクティブ」に、お金は「パッシブ」に投資する
残念ながら現実には、この逆をやってしまう人が多いようです。
「少なくとも100万ドル」または「あなたの年間必要金額の20倍」を将来に備えて蓄える決意をしてほしい。経済的自由を得るのに必要な額を正確に出すための複雑な式やワークシートがあるが、年間必要金額の20倍という数字は、その正確な数字に近いはずだ。
20倍とは意外に少ない気がします。たとえば40歳でリタイアするなら40倍程度必要だと思います。
永続的な富はすべて貯蓄から始まる。
(中略)
真に裕福な人とお金の罠に嵌っている人の間には天と地ほどの差がある。「持てる者」になるか、「持たざるもの」になるかの決定的な違いは貯蓄をするかしないかである。
倹約ですべてが決まるとも思えませんが、最重要ファクターであることは間違いないでしょう。
投資家には次の3つのタイプがいる。
①株式市場は予測不可能だと心得ている投資家
②株式市場の予測は不可能であるにもかかわらず、自分にはそれができると信じこんでいる投資家
③株式市場を予測できるふりをしている専門家に大金を支払っている投資家

株式市場について言えることが一つだけある。それは、広範囲に分散投資した銘柄を長期間持ち続けることが、他のどんな投資方法よりも確実に稼げるということだ。
インデックス投資家にとっては釈迦に説法でしょうか。
S&P500インデックスに預けた1ドルは、1925年から1995年の70年間に、1,114ドルになった。しかし、その70年間、つまり840ヶ月のうち、最高のリターンを生んだ35ヶ月を逃していたら、その1ドルは10ドルにしかならなかった。言い換えれば、99%の儲けは、わずか4%の時間から発生していたということだ。
インデックスファンドが短期的に大したリターンを生まなかったり、マイナスのリターンになったりするのはむしろ当たり前と見るべきですね。平常心で市場に留まり続けることの重要性を示すデータだと思います。

2008年7月21日

『数学で考える』



『エコロジストのための経済学』がわかりやすくて面白かったので、同じ著者のこの本を借りて読んでみましたが、数学が苦手でない(むしろ好きな)はずの私でも、内容をきちんと理解することができない部分がたくさんありました。『エコロジストのための経済学』とは違って抽象的で難解な本です。数学の世界の奥深さ、数学者たちの卓越した頭脳に改めて感心しました。

頭が混乱しながらも本書から学んだことは、かの有名なケインズ経済学が、数理的・論理的に隙だらけの不完全な理論であることと、小野善康氏という人が『不況のメカニズム―ケインズ「一般理論」から新たな「不況動学」へ (中公新書 1893)』という本の中でそれをきっちり論証していることです。

公務員試験にも出るケインズ経済学は、「穴を掘ってまた埋めるような公共事業でも、失業を放置して失業手当を払うよりいい」という納得しがたい結論を正当化するものですが、その理論の正当性は今や完全に否定されたとのことです。

2008年7月20日

インデックス投資交流会

えんどうやすゆきさん主催のインデックス投資交流会に参加してきました。

インデックス投資は投資の王道でありながら、現実の世界で(たとえば異業種交流会のような集まりでさえも)話の合う人がまったく存在しないという寂しさのようなものを感じていましたが、今回大勢の「同志」の皆さんが現実に存在することがわかり、心強い気持ちになりました。

たとえば「IB」「Firstrade」「1306」「VTI」で普通に話が通じるという(笑)、打てば響くような心地の良い時間を過ごすことができました。主催していただいたえんどうさん、ありがとうございました。参加者の皆さんお疲れ様でした。

今はインデックス投資家にとって辛い時期かもしれませんが、これから先もお互いに心を支え合えるような関係を築いていければ幸いです。

2008年7月16日

『なぜ投資のプロはサルに負けるのか?』



もしあなたが「ファイナンシャル・リテラシーってなに?」というレベルの人なら、とりあえず読んでおくべき良書のひとつです。あるいは、橘玲氏の『臆病者のための株入門 (文春新書)』と内容が似ているので、そちらを読んでもいいと思います。

本書に書かれている程度の基礎的なリテラシーを持たずに、それなりの資産を築くことは難しいでしょう。投資をして資産を増やす以前に、弱肉強食の資本主義の世界を生きていくために必要不可欠なリテラシーです。

以下のようなシンプルかつ重要なメッセージが数多く含まれています。

ギャンブルは「国家が愚か者に課した税金」

投資の場合、期待リターンがマイナスのものには絶対に手を出してはいけない

「投資のプロってどうやって利益を上げているのですか?」
(中略)
答えは「投資のプロは利益を上げていない」です。

ポートフォリオを組むことによるリスク分散効果というのは、マーケットで未来永劫なくなることのない唯一のフリーランチなのです。

インデックス・ファンドの投資家は、市場参加者の血の滲むような努力と多大なコスト負担にタダ乗りできてしまうのです!


2008年7月15日

中田翔選手骨折放置問題

http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2008/07/15/01.html
これを読んだとき、日本的組織にありがちな閉塞感というか、出る杭を打ちのめさずにはいられない陰湿な集団至上主義が透けて見え、寒気がしました。
今回、精密検査の許可を出したことについて、病院に同行した福田トレーナーは「野球人の前に社会人。彼の場合はケガ以外に取り組む課題があった。球団と話し合いその課題がクリアできたら病院に行こうという話になっていた」と説明。島田統括本部長も「ケガと生活態度は別とする考え方もあるが、いろいろな考えがある」とした。
精密検査に許可が必要な時点で、選手という個人がまるで球団の所有物のような扱いを受けている様子がよくわかります。このトレーナー、骨折の可能性があると知りながら、故意に打撲と診断した可能性も捨て切れません。いずれにしても、このような誤った診断をした人間が何の責任も負わないのであれば、日本ハムという球団組織は腐っているとしか言いようがないです。

2008年7月14日

『5万4千円でアジア大横断』 を読んで



先日読んだこの本の筆者である下川裕治氏ら3人が、東京からトルコまでバスを乗り継いで移動した記録です。旅行記と呼ぶのがためらわれるほど、ひたすらバスに乗って移動することが目的の旅だったようで、時に苦行と呼べるほど過酷な道中だったことがよく伝わってきます。

自分ではなかなか体験できないようなことが、こうして写真付きで淡々と語られていると、思わず笑ってしまいます。たとえば、

・ニンニク満載のラオスのバス。通路に寝る車掌。
・インドのバスは追い越す時ひたすらクラクションを鳴らし続けるのだが、クラクションのスピーカーは車内に向けて取り付けてある!
・毎日同時刻に一斉に出発するインドのバス。二十年前から時刻の改正は一度もない。

等々、それぞれの国で不思議な常識の洗礼を受ける様子がとにかく面白くて、一気に読みきってしまいました。

2008年7月13日

『行動経済学』 を読んで



標準的経済学の理論は、完全に合理的かつ利己的に行動する「経済人(ホモ・エコノミカス)」しか存在しないことを前提としています。しかし現実には、その前提に反する実例(アノマリー)が数多く存在することを示し、一見合理的でない人間の行動を体系化、理論化していくのが「行動経済学」と呼ばれる新しい学問分野です。

様々な実験の結果から、人間の行動がもつ以下のような非合理的な特性が確認されています、という話が第7章まで。
後知恵バイアス、アンカリング効果、感応度逓減性、損失回避性、確実性効果、確率加重関数の非線形性、フレーミング効果、初期値効果、メンタル・アカウンティング(心の会計)、サンクコスト効果、極端回避性(妥協効果)、選択のパラドックス、現在志向バイアス、投影バイアス、等々。

第8章では人間の利他的な行動に着目しています。他の人が協力するなら自分も協力する、あるいは他の人が協力しないなら自分も協力しないという行動を取る人を、経済人とは異なる「互酬人」と呼び、両者が混在する環境で処罰という制度がある場合には、利己的な経済人にも協力行動を取らせることが可能になることが示されています。

ここからは私見ですが、過剰に経済人的な行動は、現実には感情で行動する人間の反感を買いやすく、かえって自己の利益を遠ざける結果になる一方、逆にまったく合理的、利己的な考え方ができない人が幸せになれるとも思えないのです。やはり、何が合理的で何が非合理的かを正しく理解した上で、時には非合理的な行動を自らの意思で選択する柔軟性をもつことが最も重要だと考えます。本書には、そのような判断の助けになるであろう知識が満載されています。

2008年7月12日

ハンバーガー無料券を入手

今日と明日はマクドナルドハンバーガーデーです。
さっそく無料券2枚ゲットしてきました。

ちょうど昼時に行ってしまったので、行列が長くて大変でした。15分は待ったと思います。全然ファーストフードじゃないですね(苦笑)

注文したのは、もちろん100円マックのマックポークとハンバーガーです。マックポークを食べたのは初めてでしたが、味のほうはまあまあでした。でもハンバーガーの方が美味しいかも。

2008年7月11日

ユーザー車検が安い

バイクの車検に行ってきました。

ユーザー車検の経験は、車とバイク合わせてもう十数回目になります。一度経験してみると拍子抜けするほど簡単で、これは検査というよりは、税金や保険料を払うための「儀式」なのだと思えてきます。

それと、自動車業界を食わせるための巧妙な仕掛けと言ったところでしょうか。つなぎを着たバイク屋の兄ちゃんたちが、一人で数台のバイクを手際よくラインに通していましたけど、あの程度の手間で1台あたり数万円の手数料を取っているとしたら、かなり美味しい仕事だと思います。


今回かかった費用は、

申請用紙代: 60円
検査手数料: 1,700円
重量税: 5,000円
自賠責保険料(24ヶ月): 13,400円

しめて20,160円也。2年前より自賠責がかなり値下がりしたため、この車検コストは史上最安値になると思います。

車の車検と比べたら1/3以下のコストです。自動車税も普通車の1/8程度ですし、バイクは相対的にコストパフォーマンスの高い交通手段と言えるでしょう。

2008年7月9日

『投資信託という名の宝くじ』???

Yahoo!ファイナンスに連載されているロバート・キヨサキ氏のコラムの中に、このような記事がありました。

アクティブ運用の投資信託を酷評したくなる気持ちはわかるのですが、根拠のない持論が平然と書かれていて驚きました。

401(k)やIRAにはさまざまな問題があるが、(中略)年金に加入した人のほとんどは投資信託を第一の投資手段にすることになるが、宝くじを買ったほうがまだ勝率は高い。
えっ!?
「勝率」とか言ってる時点で意味不明ですけど、アメリカの宝くじがそんなにすごいなら是非買いたいので、期待リターンを教えてください!(笑)

だが、ファンドの平均的な投資者の平均的なリターンについてインタビューアーが聞くと、平均的な投資家は年2%の損をしていると代表者は答えた。これはなぜだろうか? 市場の動きは予測できないからだ。これに対して宝くじは、勝率も、賞金の額も、あらかじめわかっている。
ハァ?
あらかじめわかってたら何だと言うのでしょう?
平均的な宝くじ購入者は年55%の大損をしているのですが・・・

それでも、投資信託のほうが宝くじより利益が得られる確率は高いだろうと思う人もいるかもしれない。だが必ずしもそうではない。投資したお金をすべて失う確率は投資信託のほうが宝くじより低いかもしれないが、投資信託には宝くじのような大当たりはない。
(絶句)・・・
もうメチャクチャです。何を主張したいのかさっぱりわかりません。


アクティブ運用の投資信託のコストの高さやリターンのお粗末さを批判するなら、ほかにいくらでも方法はあるはずです。投資の対象として論外な「宝くじ」を比較の対象にしたばっかりに、詭弁の上に詭弁を重ねる恥ずかしい内容のコラムになってしまったんだと思います。

こんなコラムを書く人の本が、なぜそんなに売れているのか不思議です。

2008年7月7日

『エコロジストのための経済学』 を読んで



環境問題と聞けば倫理やモラルの問題と思われがちですが、実はそうではなく、「環境問題は経済問題である」というシンプルな考え方をわかりやすく解説した良書です。環境問題について考えながら、経済学の基礎(コモンズの理論、ゲーム理論、ケインズ理論など)も面白く学ぶことができました。

ただ、経済問題であることがわかったから解決方法がわかるのかと言えばそんなことはなく、むしろ解決を困難にするようです。頭の良い経済学者たちが必死で考えても容易には答の出ない難しい領域であるという認識を強くしました。

経済学の話ではないのですが、地球温暖化の原因について現在正しいと信じられていることも、観測期間の短かさが災いして、統計学的に見て過誤の可能性が十分にある、すなわち「二酸化炭素の排出量を減らせば温暖化を防止できる」という因果関係自体が、それほど確実なことでもないことがわかり、意外だなと感じました。

だからといって何もしなくて良いわけでもなく、このような不確実性の下での意思決定理論として「サベージ基準」を採用すれば、とりあえず二酸化炭素の排出を抑制する行動を選択するほうが正しいということも、きちんと説明されています。

2008年7月6日

BSTという優良金融商品

金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか (光文社新書)』という本に書かれている通り、ほとんどの金融商品広告はカモを選別するフィルターの役割を果たしていて、派手に広告されている金融商品ほど、投資家にとってロクな商品ではないと思っておいて間違いありません。

逆に言えば、投資家にとって優良な金融商品は、販売側が広告費をかけてまで売りたい商品ではないため、広告を見かけることはほとんどないと思います。

そういった地味な優良金融商品の典型が、「ボンド・セレクト・トラスト」(略称BST)ではないでしょうか。

外貨MMFとよく似ていますが、MMFと違って分配金を出さないのが特長です。というのは、現在の税制では、公社債投信の場合、インカムゲイン(つまり分配金)を受け取れば20%税金で持っていかれますが、キャピタルゲインがどんなに高額になろうと非課税だからです。BSTは、この税制の歪みを上手く利用した完全非課税の金融商品なのです。

ただし、BSTには大きなデメリットが一つあります。信託期限があって、しかも2013年12月なのであと5年しか運用できません。また、期限までに売却せずに償還されてしまった場合、差益は雑所得として総合課税の対象になります。期限前に売却するのを忘れないように注意する必要があります。

2008年7月5日

資産残高集計と資産比率

なにやら株が下がっているようなので、久しぶりに資産残高を集計してみました。具体的金額の発表は控えさせていただきますが、残高の変動率や資産比率などが参考になれば幸いです。

前回調べたのは、サブプライムショックで株価が急落した今年3月でした。あのときは株安と円高のダブルパンチで、資産が20%程度目減りしたことがわかり、どうなることかと思いました。

今回は、そのときから15%ほど残高が回復していることがわかりました。株価の下げっぷりは3月とあまり違わないのに意外に健闘しています。下の資産比率のグラフに現れている通り、外国債券の比率が高めになっているため、今回のような株安だけど円高ではない局面では、比較的影響が少ないのではないかと。

今後は4半期ごとに資産残高を集計して、推移を見ていきたいと思います。

asset_allocation.jpg

2008年7月1日

ぼったくられた住民税を取り戻す(1)

先日の記事で、昨年通知された住民税額の高さに驚いた話をしましたが、平成19年度の住民税が高かったのは増税のせいでもあります。

平成19年といえば、税源移譲という名目で所得税減税と住民税増税が同時に行われた年でした。このタイミングで退職した私は、所得税減税の恩恵はほとんど受けることなく、18年度の年収を元に算出される住民税ではしっかり増税されるという、理不尽としか言いようのない扱いを受けたわけです。

このような扱いを受けた人が救済されるケースがあるという情報を得たので、さっそく申請してきました。いくら戻ってくるかは後日通知されるとのことです。