早期リタイア達成者がインデックス投資を続ける危険性│ひとり配当金生活:
例えば積み立て型のインデックス投資家が資産形成に成功して早期リタイア達成したとして、その後もインデックス投資を続けるのは怖くないのかな?という疑問があります。私の資産運用方針がまさにこのパターンに該当するので、私なりの回答を。
答が「怖い」「怖くない」の二択であれば「怖い」です。
しかし、どんな運用方針であれリスクを負担しているのであれば怖いのは当たり前で、その漠然とした感情を根拠に運用方法を変えるようなことはしません。
さいもんさんの素朴な疑問の裏には、「リタイア後にはリタイア後に相応しい資産運用の仕方があり、それはインデックス運用ではない」という考えを暗に含んでいるように感じられます。
だとすれば、それは一体どんな運用方法なのでしょうか? さいもんさん自身が実践している高配当日本株のホールドがそれに該当するというのであれば、世界市場でのインデックス運用よりも優れている根拠を示して欲しいと思います。
実際にセミリタイア生活に突入している私にとって、机上の理論も大事ですが実践面は何よりも大事です。どんな運用方法を採用するにせよ、数十年後の運用結果がどうなっているかは「わからない」としか言えません。実践面が大事とは言っても予め未来の事象を知るすべは無い以上、理論的に正しいことに賭けるのが最も合理的な選択だと私は思います。
数十年後に、理論的には正しかったけど実際は駄目だったわ、では洒落になりません。
理論上正しい選択をしても「実際は駄目だったわ」に終わったらどうするのか? その駄目な結果に合わせて生き方を下方修正していくだけのことです。
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前回の記事、 リタイアに型というものがあるならば に次のようなコメントがありました: 人間には寿命があるのですが、その寿命がいつ尽きるのかは誰にも分からないのが問題なのでしょう。 自分はいつ死ぬか分からない。 しかし、資産は確実に減っていく。 寿命が尽きる前に資産が尽きてしまった...
もし駄目だったら「洒落にならない」と感じてしまうほど経済的リスクに敏感すぎる人は、単にその運用方法が自分のリスク許容度をオーバーしているだけのことなので、ポートフォリオを見直すなどしてリスクを下げればよいのです。人によっては個人向け国債や定期預金のみの運用が最適という場合もあるでしょう。それでも決してノーリスクという訳にはいきませんが。
ただ人間の寿命には限りがあるので、20年くらい低迷期が続くとかなり苦しくなります。失われた20年って日本市場という、時価総額にして世界の10%にも満たない市場での出来事ですよね。
今までがまさに失われた20年でしたよね?
もし1995年からの20年間を世界市場ポートフォリオでインデックス運用していたら、理論通りの素晴らしい結果になっていたのでは?
しかしセミリタイア達成後に、相場がグダグダになった時にそれまで単純な積み立て投資しかしてこなかった人が戦略を維持できるのかな?という疑問があります。なんせもう継続的な追加投資は難しいのですから。リタイア達成からわずか1年後にリーマン・ショックの洗礼を受けた私が、リタイア後も資産を取り崩しながらインデックス運用を継続しているサンプルです。暴落時に追加投資なんて必要ありませんでした。ただじっとしていれば嵐は過ぎ去り、資産残高は力強く回復しました。
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一年前の記事。 2013年末の資産残高推移 今年の資産残高は+15.4%という結果になりました。 年間支出の方は5%ほど減少。消費税増税や円安インフレで体感的には支出増の一年だったのですが、やや意外な結果となりました。 リタイアした年である2007年からのデータを並べてみましょう...
逆に、インデックス運用で暴落に耐えられないのだとすれば、一体どんな運用なら耐えられるのかなと思います。そんな魔法のような方法があるなら私も知りたいです。