ツイッターより。
この手のロジックでコード決済サービスをdisる人があとを絶ちませんが、極めて個人的な消費者側の経験に基づいて「日本人に必要ない」とか、「日本のキャッシュレスは~」みたいに語られると違和感しかありません。観測範囲が偏狭なのに主語が大きすぎるのでは?
首都圏から一歩外に出たら「スイカ?その変なイントネーションどこの方言?」ってな感じですよ。首都圏民がSuica持って地方都市に来ると自動改札通れるから勘違いしているのかもしれませんが、地方ではSuicaなど全く普及していません。
Suicaよりも遥か昔から存在するクレジットカードでさえ、通用しない店は全国津々浦々いくらでもあります。特に食料品を一円でも安く売ろうと日々激しく競争している庶民向けのスーパーやドラッグストアで、クレカが使えることは稀だと思います。導入や決済にかかるコストが高すぎて、薄利が吹き飛んでしまうからでしょう。関連記事:
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いずれにせよ、
そもそも日本のキャッシュレスはクレジットカードとSuicaで実現できてた。
という現状認識は誤りです。まだ全然実現できていません。
クレカやSuicaが普及しない理由は、もちろんそのコストがバカ高いからです。それぞれ専用の端末を置く必要があるし、Suicaの場合はセキュリティ確保にべらぼうなコストがかかっているそうですよ。消費者側からは見えないからといって、タダだと勘違いしてはいけません。そのコストは商品価格に含まれています。参考ツイート:
なぜコード決済がこれほど注目されているかというと、従来のキャッシュレス決済よりも、導入コスト、決済コスト共に格安だからです。いや、今までが高すぎただけで、ようやく普通のレベルまで下がってきたと言うべきでしょうか。
なぜ技術的に古い方式に「逆戻り」するのか?という無邪気な問いを発する人の頭の中に欠けているのは、消費者側からは見えない、店舗側が負担しているコストへの想像力だと思います。
こういう小規模店経営者でも試しに採用してみようかと思えるほどお手軽なのが、コード決済の明確な利点です。
もちろん、消費者としても選択肢が増えることは大歓迎です。このまま競争しながらより良いサービスへと発展していくことを期待しています。
参考ツイート:
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