「クラウド・コンピューティング」とは具体的にどういったものを指す言葉なのだろうか。ここで改めて、「クラウドとは何か」をまとめてみよう。全体的に目新しい要素は少なく、やはりバズワードにすぎないのかなという印象です。
クラウドの特徴は、主に四つある。
一つ目は「サービス化」。従来のように、作業をパソコン内や携帯電話内にあるローカルのアプリケーションで行うのではなく、インターネットなどの向こうにあるサーバーで処理を行い、利用者はその操作や処理結果の確認のために、パソコンや携帯電話を利用する。
二つ目は「ボーダーレス」。サービス化したソフトを利用できる「窓口」となる、ウェブブラウザーなどがあれば、パソコンのメーカーやOS、はては「パソコンか携帯電話かテレビなのか」といったことも問わない。通信ができるところからならば、どこからでも、どのような機器からでも、同じサービスが利用できる。
(略)
三つ目は「分散」。データは、手元の機器の中にだけあるものではない。どこかのサーバー内にあってもいい。さらには、複数の機器にまたがって存在してもいい。
(略)
四つ目は「集約」。サーバーで多くの処理を行うということは、個々人の持つパソコンや携帯電話には、それほど能力が必要ではなくなる、ということでもある。
(略)
これら四つの要素からいえることは、意外と単純な事実である。要はクラウドとは、ネットワークの力を最大限に発揮することを前提にしたコンピューターの利用形態、ということなのだ。
ただ、世の中にはまだ 「パソコンも、ソフトなければただの箱」 というイメージから抜け出せない人もいるようなので、そういう人が読むと非常に価値のある内容かもしれません。
本書で紹介されているサービスのうち、既に私が使用しているもの。
・iGoogle
・Gメール
・グーグル・カレンダー
・グーグル・マップ
・エバーノート
・オープンオフィス
本書を読んで興味が湧いたモノやサービス。
・多機能ネット家電「チャンビー」
・Eye-Fiカード
・Windows Live SkyDrive