2014年4月7日

分散投資で早期リタイアは不可能?

こんなタイトルの記事が目に止まりました。
 無職さんのブログを見ていて、こんなことを考えました。  債券投資も含む分散されたポートフォリオで早期退職することは極めて困難≒事実上不可能なのではないか?  株式投資で分散されたポートフォリオの代表といえば、インデックス投資です。  1306やVTに投資した場合、1,2年で2,3倍になることはないと思います。..
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私の頭にある常識とは正反対の結論なのでちょっと驚きました。中身を見てみましょう。
 株式投資で分散されたポートフォリオの代表といえば、インデックス投資です。
1306やVTに投資した場合、1,2年で2,3倍になることはないと思います。
これに債券投資が加われば、リスクが減る分リターンも減少し、資産の増加ペースはさらに減少するでしょう。
つまり、債券投資も含む分散されたポートフォリオで早期退職することは事実上不可能なのではないかと思うのです。
1~2年で2~3倍というと、年率42%~200%という驚異的なハイリターンです。このようなペースで資産を増やせなければ早期退職できないという意味でしょうか? そうだとしたら明らかに論理の飛躍だと思います。

リタイアのための資産を増やす方法は資産運用だけではありません。毎年、働いて得た収入から支出を引いた残りのお金が資産に繰り入れられます。普通は誰でも資産ゼロからのスタートですから、収入の一部を使わずにとっておくことが資産形成の唯一の手段ですし、資産形成のスピードは、その「一部」の大きさ次第と言えます。

実際のところ、インデックス投資で早期リタイアしたとは聞いたことがありません。
確かに、
「インデックス投資のリターンが素晴らしく、驚くほど儲かったから早期リタイアできました!」
という人は聞いたことがないかもしれません。
ですが、早期リタイアを実践している人の中にも私のようなインデックス投資家は実在します。おそらくもっと多いのはインデックス投資すらやらずに、せいぜい銀行の定期預金のみで早期リタイアした人でしょう。彼らの共通点は、十分な資産を持つに至った主たる理由が資産運用ではないことです。

 もし、インデックス投資で早期リタイアができるとすれば、○○危機とか●●ショックで株価が大暴落した時にドルコスト平均法で資金を投入し、株価低迷時はじっと我慢、ある程度戻ったら、少しずつ売却して儲けを確定する。

これを、数千万円体単位で2,3回繰り返すしかないのではないでしょうか?
こういう手法はインデックスを利用しているだけで、その実態はアクティブ運用です。相場が低迷しているから買い時だとか戻ったから売り時だとかいうのは、あくまでも後になってから判明することであり、その時点で将来の相場は予想できません。実際、アクティブ運用をしているプロのファンドマネージャーの多くがインデックスに負けています。アクティブ運用がリタイアへの近道とは思えません。近道をしようとして、かえって遠回りになるリスクが大いにありそうです。

ちなみに私が考える早期リタイアへの一番の近道は、
「収入より遥かに少ない支出で生活すること」
です。

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1 件のコメント:

  1. >>こういう手法はインデックスを利用
    >>しているだけで、その実態はアクティブ運用です
    本当にその通りですね! 
    とてもわかりやすい説明ありがとうございます。

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