2019年10月20日

中田敦彦氏の年金動画を視聴した感想 その2

前回の続きです。


なんで議論が進まないのか → 年金という仕組みを根本からしっかり伝えていない

年金って何なの?って事が国民に分かられてないまま時代が進んでいる事が問題
いや、そういう問題ではないと思います。

仕組みをしっかり理解した上で問題点を指摘している人も昔からたくさんいますよ。

後編。

繰り下げ受給した方がいい
これは大きなお世話ってやつで、長生きする自信が無かったり、資産状況次第では繰り上げ受給を選んでも一向に構わないと思います。

貧しい老後
働かずに年金で生きていく
終始このような論調で脅して、何が何でも受給年齢を70歳からにしたいという意図が感じられます。正直気持ち悪いです。

ちなみに、私の親世代の老人たちはきっちり60歳から「働かずに年金で生きて」ますが、「貧しい老後」など無縁の暮らしぶりです。もちろん彼らが仮に100歳まで生きても大丈夫です。60歳から受給した上に長生きリスクもカバーされています。しかも、現在の現役世代が負担している年金保険料より遥かに軽い負担で。

それがいつの間にか、彼らの何倍も重い負担に苦しみながら、彼らと同じように60歳から年金を受給しようとすると、「貧しい老後」が待っているぞ!100歳まで生きたらどうするつもりだ!などと脅される時代になってしまったのは何故なのか、よく考えたほうがいいでしょう。

その答は、人口増加を前提に設計された制度が少子高齢化、人口減少によって破綻したからです。何十年も前からずーっと指摘されているのに何一つ解決されず、今後解決される見込みも無い年金問題の本質はそこなんです。それ以外は割とどうでもよいことです。

この動画見て「勉強になった」「わかりやすい」とかコメントしてる若者らしき人たちが大量にいますが、こんな大本営発表のコピペみたいな内容で一体何を勉強したつもりになっているのかと、本気で心配になります。数十年後に彼らがやっと年金受給世代になったとき、もう一度この動画を見せたらどうコメントするのか是非見てみたいところですが、おそらく私はもう生きていないのが残念でなりません。

もちろん中田氏本人に真実を隠す意図は無くて、彼自身も色々と錯覚しているだけだと信じたいですね。たぶん最初に御用学者が書いた本でも掴んでしまったんだと思います。私が購読している個人ブログにもそのような本のレビューが書かれているのをよく見かけますが、とにかくロクな内容じゃありません。

本当のコストを隠してお得な制度に見せかけるための「半分は国や会社が負担するから」論法、賦課方式を擁護するための「積立方式ではインフレに対応できない」論法、世代間格差を有耶無耶にするための「保険なのだから損得で論じてはいけない」論法などの詭弁に満ちています。余りにも巧妙なので、読者が初見で錯覚に陥るのもやむを得ないでしょう。各種迷彩論法のパターンさえ一度見抜いてしまえば、どうってことないんですけどね。

こんな動画だけ見てわかったつもりにならず、たとえば鈴木亘先生の本や橘玲氏のツイートなども読んで視野を広げてみると、全く別の真実が見えてくるはずです。

参考ツイート:

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2019年10月15日

中田敦彦氏の年金動画を視聴した感想 その1

中田敦彦のYoutube大学より。



一言で言うと「お粗末」な内容でした。以前視聴した暗号通貨の回は悪くなかっただけに残念です。

年金はいずれ貰えなくなる
少子高齢化で多くの老人を背負う
年金の仕組みは破綻

→ 解決された議論
いやいや、1ミリも解決してないですから!

しかもこれらを「解決」したのがマクロ経済スライドだ!などと自信満々に言い切ってるもんだから、盛大にズッコケました。

マクロ経済スライドを説明するテロップ:
物価や賃金の上昇に合わせて年金も変動する仕組み
いやいや、色々と端折りすぎでしょ。これじゃ普通のインフレ調整の定義と同じです。肝心な情報が欠落してます。

「マクロ経済スライド=年金の実質給付金額を減らしていく仕組み」

この事実をろくすっぽ説明しないで、すべてを解決する素晴らしい仕組みであるかのような幻想を振りまくのはやめてほしいですね。

現実は全く逆で、将来世代の給付が自動的に削減されることによって、今でも十分に大きい世代間格差はさらに拡大する方向へ向かうことになります。生まれるのが遅ければ遅いほど負担は重く給付は軽くなる、という理不尽な差別を増幅する装置、それがマクロ経済スライドです。

自動車保険
無事故ならお金は戻ってこない
その通りですが、だからどうした?って話です。年金制度の「早死にすればお金は戻ってこない」点を問題視している人は誰もいませんので、ポイントがずれています。よくある藁人形論法。

公的年金制度の異常性にまだ気付かない人は、もし次のような自動車保険があったら入りたいかどうか考えてみると良いでしょう。

同じ保険会社と契約しているのに、契約者の生年によって保険料も補償金額も全く違う。生年が遅い人ほど保険料は高額に、補償金額は低額になる。さらに契約後に保険会社の方から一方的に契約条件を変更してくる(補償を下げて保険料を値上げする)。それが気に入らなくても契約を解除する権利は無い。

(つづく)

参考記事:
参考ツイート:
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同じ日経の記事より。 国民年金は誰が負担? 半分は税金、保険料未納なら損|マネー研究所|NIKKEI STYLE  20歳になると年金制度の対象になりますが、国民年金保険料の納付率は6割強にとどまります。厚生労働省の「国民年金被保険者実態調査」によると、滞納理由で多いのは「保険料...
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2019年10月10日

Pay系アプリってやっぱり進化だと思う

ツイッターより。

これを読んでさっそく試しましたよ。幸いジャパンネット銀行の口座はとうの昔に開設済みでした。後発の住信SBIネット銀行などに比べると手数料面で明らかに見劣りするようになって、すっかり休眠状態でしたけどね。久しぶりにログインしたら謎の千円が残っていました。ラッキー。

PayPayアプリは今まで別の銀行に紐付けていましたが、ジャパンネット銀行の口座を追加。ツータップでPayPayへチャージ。試しに知人のPayPayへ送金してみました。送金先のQRコードを読み取る方法であっさり送金完了。銀行振込と異なるのは、着金側のアプリでも受取承認操作が必要である点。ここで拒否したり一定期間以内に操作しないと送金元へ返金される仕組みのようです。

PayPayからジャパンネット銀行への出金手数料が無料なのが大きなポイントですね。その他の銀行だと有料だったはずで、チャージしすぎると使い切れないときに余計なコストが発生するという問題があって、使い切れる分だけこまめにチャージするという使い方が面倒すぎました。残高を気にせずに使えるクレジットカードの利便性には敵わなかった部分が、大きく改善されたように思います。


このpringというのは初耳でしたが、これもさっそく試してみました。

ジャパンネット銀行からpringアプリにチャージするところまではPayPayなどと同じなんですが、出金するときは銀行口座へ戻せるだけでなく、セブン銀行ATMで直接現金を受取ることもできるというものでした。これって地味に凄いことだと思います。現金下ろすのに銀行口座を持っている必要が無い、という未来を実現しているわけで。

今はまだ入金に銀行が必要だとしても、さらに進化してアプリそのものが銀行口座のように現金の出し入れ自由になるとしたら…。銀行口座の代わりに暗号通貨のウォレットから出し入れできるとしたら…。既存の銀行口座の存在価値って何なのかなあ、みたいな妄想を膨らませるのが好きです。

実際にセブンイレブンのATMで出金してみたところ、入力するのは4桁の提携先番号、11桁のお客様番号(電話番号)、4桁の確認番号。これだけです。暗証番号と金額だけで済むキャッシュカードよりはひと手間多い感じでした。

それでも財布のカードスロットを占有しているキャッシュカードを1枚減らせる事の方が、私には嬉しいですね。とにかく今はまだ財布がパンパンに肥え太ってしまう時代なので、キャッシュカードだけでなく、ポイントカードやクレジットカードなどの物理カードも、早くアプリで代用できるようにならないだろうかと、常々思っています。楽天ポイントカードやTカードなどは既にそうなってますが。

未来を先取りした感のあるpringですが、いかんせん使える店が少なすぎます。今のところATM出金無料以外の利点が見当たりません。多数の競合サービスの中から決済アプリとして普及するのは厳しそうです。



参考ツイート:

関連記事:
ツイッターより。 セブンペイで不正利用被害、5500万円の被害が出ている。中国から始まったQR決済の「pay系」を鈴木傾城は一切していない。日本はすでに、かざすだけで周辺機器と通信できる「NFC(Felica/Suica)」という超強力なシステムがあるのだから、「pay系」は日...
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2019年10月5日

民間企業の値下げが社会問題?

ツイッターより。

まず、引用されている元ツイートの意見には全く共感できません。私はむしろ、こういう張り紙をしている店で買い物をしたいと思う人です。

逆に、胸を張って値上げしている店の方が素晴らしいと思う人は、そういう店で買い物をすればいいのです。もちろん便乗値上げも大歓迎ですよね。従業員の待遇が良くなるのなら。

嗜好が違う消費者同士で意見を擦り合わせる必要は無く、お互い干渉せずに共存できます。市場経済とはそういうものです。先日書いたLCCとFSCの棲み分けと似たような話です。

ただし、消費者として自分が何を選好するかという話を通り越して、値下げを法律で禁じるべきとか、権力を介入させようとするのは良くないですね。そもそも民間企業の自由なプライシングが「違法行為」だとか言い出した時点で、もうそれは社会主義、共産主義の計画経済そのものではないですか。

値下げにせよ値上げにせよ、市場経済では自分が気に入らない相手とは取引しなければ済むだけの話です。気に入らないからと言って、権力を利用して他人を自分の嗜好に巻き込む行為は明白な自由権の侵害です。絶対にやめていただきたいと思います。



参考ツイート:
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2019年9月30日

LCCに向いてない人

ツイッターより。

確かに、この程度の事で怒ってしまう沸点の低い人にLCCは無理ですね。それなりのコストを払って至れり尽くせりのサービスを買うべきだと思いました。怒りの矛先を向けられたピーチ航空や阪神バスは堪ったものではないでしょう。このケースで怒っていい相手は、渋滞を引き起こしたドライバーぐらいしかいませんよ。

でも逆に言うと、JAL様の高い航空運賃の中には、こんなふうに乗り遅れてしまう人を、(契約上の義務は無いのに)次便に乗せるためのコストも含まれているわけです。「無料で」と書かれてますけど、正確には無料ではなく本人が払った運賃の中に予め上乗せされています。乗り遅れなかった乗客も含めて広く薄く負担しているだけのことですね。

こういうコスト構造であることを知っているからこそ、乗り遅れたときのコストは自己負担だと割り切れる私のような消費者としては、余分なコストが上乗せされていないLCCというシンプルで格安なサービスを選びたいと思いますね。実際、今までに何十回とLCCに搭乗していますが、乗り遅れたことは一度もありません。(激安だからとりあえず買っておいたチケットを捨てたことは何度かあります)

万が一乗り遅れた場合でも、べつに翌日の便を取り直してもいいし、その追加コストが高すぎると思えば移動自体を中止したっていいのですから。乗客よりも逆に飛行機の方が頻繁に遅れたりするのがLCCですが、リタイアして時間的制約が無いに等しい私には取るに足らないことです。

基本的にLCCは暇な人に向いているので、時間的制約がきつい人が無理に使うとギャンブルになるという事を理解してほしいですね。ギャンブルを承知で選択するのは構いませんが、ギャンブル失敗でキレるのは見苦しいと思います。きちんと自分の適性を見極めて正しく棲み分けるようにしたいものです。



参考ツイート:
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