2011年1月21日

『拝金』 堀江貴文(著)



著者本人の紹介記事はこちら。
通販の肝はパッケージにあり。小説「拝金」発売によせて。|堀江貴文オフィシャルブログ「六本木で働いていた元社長のアメブロ」by Ameba

形としては一応フィクションですが、ノンフィクションと思しき要素が多数散りばめられていて、堀江氏本人から見たライブドア事件の真相に近付けます。

「あとがき」が印象深かったのでメモしておきます。
人の欲望は尽きないと言うけど、意外に人の欲望は簡単に尽きる。ある程度のお金を手に入れると、たいていの人が満足してしまうのだ。
ここでいう「ある程度のお金」とは、
もう仕事をしなくても一生、優雅に暮らせるだけのお金
です。
「優雅に」暮らせるほどのお金がなくても仕事をしないことを選んだ私から見れば、それで満足しないほうがどうかしていると感じます。

お金がないときはやれることに限界があるけど、お金があればやれることがどんどん広がる。つまり、お金を持てば持つほど、お金から解き放たれて自由に発想できるようになる。
これは真理でしょう。お金の限界が自由の限界でもあります。

もっといえば、あらゆる欲望、金、女、酒、美食、何でもいいけど、徹底的に浸り切り、欲にまみれればまみれるほど、ある瞬間、その欲の世界を突き抜ける、そんな感覚になっていく。
 突き抜ける、そうとしか表現のしようがない。
 それがムチャクチャ気持ちいいというか、物凄い快感を与えてくれるのだ。突き抜けた結果、聖人君子のようになるという意味でもなく、なんというか、欲から解放されて、欲そのものと一体になれるというか、うーん、やっぱり言葉にするのは難しい。
この感覚を多くの人と共感したいが為に、この小説を書いたそうです。
読者の一人として本書を通じて堀江氏の体験を追体験した結果、確かに面白い体験だとは思いましたが、残念ながら上記のような感覚に共感するには至りませんでした。

逆に、そんなに「物凄い快感」を伴うのであれば、やっぱり欲の世界を突き抜けるのは相当リスキーな体験なのではないかと思えます。麻薬の快楽を覚えるのと何が違うんだろうかと。

この本を読めば、きっと誰もが突き抜けられる。そんな思いを込めながら、この小説をみなさんに発信します。
誰もが、ではなく、突き抜ける人はほんの一握りでいいんじゃないでしょうか。

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