2014年8月9日

妖怪ウォッチ騒動

無職さんのブログで知ったNHKのニュース。

おもちゃ転売で高騰 懸念の声も NHKニュース

ウェブの文面を読む限りでは珍しく価値中立的な書き方になってますが、映像の方を見てみたら酷いものでした。転売行為=悪 という分かりやすい報道姿勢が実にNHKらしい。
こういう印象操作にコロっと騙されるのか、それとも何かおかしいなと気付くのかが運命の分かれ道です。そういう意味では、メディアリテラシーを鍛えるのに最適の教材と言えましょう。

そもそも、この商品に高値がついているのは転売行為が原因じゃないです。「転売で高騰」なんて見出し自体が大嘘。供給量の数倍もの需要がある状態が高騰の原因です。
市場とは誤ったプライシングが修正される場なので、定価などという根拠の無い価格が適正価格に修正されているだけのことです。適正価格まで高騰して買うのを諦める人がいるからこそ需給が釣り合う、それが市場メカニズムというもの。

市場価格のわずか数分の一という安値を提示して買いたい人が殺到した挙句、先着順や抽選で一部の人にだけ権利を与えるような選別行為の方が、市場経済の原理原則に反しているのです。

子供たちにとっても、「価格は需要と供給によって変動する」という経済の大原則を学ぶ良い機会です。それなのに、
アマゾンで価格高騰! 妖怪ウォッチタイプ零式の高値に親たちの不満が爆発「子どもに悪影響」「有害ウォッチ」 | ロケットニュース24
「この現象自体が子供に悪影響」
こんな反応しかできない大人って…。市場経済の自然な姿を子供から遠ざけて、いったいどんな歪んだ経済観念を植え付けるつもりなんでしょうか。

2 件のコメント:

  1. いろいろでセカンドライフ2014年8月10日 9:45

    私の娘が妖怪ウォッチの物品販売バイトをしていましたが、
    小さな子供たちが、決まった額の小遣いで、いかに自分の欲しいものを効率よく買うかに知恵を絞る様子に、感心すると話しておりました。
    当然、物品購入後、子供たち同士で、購入品のトレードをしあう訳ですが、親の心配などどこ吹く風で、子供たちはしたたかに、「価格は需要と供給によって変動する」を実践しているようです。

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  2. そういえば・・・震災などに便乗する業者が
    世界的に見て、日本では極端に少ないそうです。
    高い倫理観というより、不安遺伝子を世界最多レベルで持つ国民性なのか、島国根性なのか・・・
    様々な心理要因・過剰反応・過小反応などが市場に影響するということだけは確かなようで興味深いです。

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