保育士の数が圧倒的に足りておらず、需要に対して供給が追いついていない問題について、ホリエモンこと堀江貴文氏が斬…
保育士の数が圧倒的に足りておらず、需要に対して供給が追いついていない問題について、ホリエモンこと堀江貴文氏が斬新なアイデアを披露した。政府の規制を廃止して自由経済本来の姿に戻すことが「斬新なアイデア」ですか…。
そもそも保育士が不足している根本的な原因は待遇の悪さが主因となっている。根本原因はそこではありません。
供給不足、需要過多の状態が解消されないのは、政府が激安の公定価格でサービスを提供しているからです。
政府の介入を排除して市場原理に委ねれば、放っておいても需給は釣り合います。もちろん、保育士の資格制度や保育園の認可制度などの各種規制を通じて、一定の条件を満たさない保育サービスの提供を禁止することも「政府の介入」に含まれます。そういった規制を廃止すればいいというホリエモンの提案は、正論中の正論です。
ホリエモンはこの問題を解決するにあたって、自由競争を持ち出すという突飛な方法を提案した。自由競争を「突飛」だと感じてしまうのは、もしかすると社会主義中毒の症状ではないでしょうか。資本主義経済では自由競争こそが本来の姿であり、そこに政府を介入させて競争を阻害しようなどという発想の方がよほど「突飛」かと思います。
悲しいことに、今の日本には数えきれないほどの社会主義政策が張り巡らされ、資本主義経済の利点がズタボロにされているのが現実なのですが、決してその現実が当たり前の姿だとは思いたくないものです。
ただ一方で、やはり医療福祉は自由競争化してしまうと、知らぬ間に低品質なサービスが横行して最悪の事態が起きるという心配も拭い切れない。そう思う人がいるのは仕方がないし、「心配するな」と言うつもりはありません。自由市場では、そういう心配性の人たちのニーズがあれば、それに応じたサービスが必ず提供されるものです。もちろん、高品質を保証するにはコストがかかりますから、そういうサービスを求める受益者自身が負担するのは当然のことですが。
高品質なサービスを提供してはいけない、とは誰も言ってないわけです。自由競争化しても、本当にニーズが有るなら高品質なサービスは無くなりません。自分は利用しないはずの低品質なサービスが出現することを心配するって、一体どういう心理なんでしょう。
規制反対派は、消費者が市場で自由にサービスを選べるようにしろと言ってるだけなんですよ。まともな資本主義国や、日本でも規制の少ない業界では当たり前のようにできていることを、ちゃんとやりましょうと。保育サービスの現状は、多種多様な商品の供給が禁止されているので消費者が市場に行っても何も買えず、公定価格で商品を売る政府の配給所に長蛇の行列ができている状態です。まさに旧ソ連のよう。
既得権益側ならいざ知らず、消費者の側にいる人がそんなに規制をありがたがって、いったい何の得があるのだろうと思います。
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