2015年11月15日

『20代で隠居 週休5日の快適生活』 大原扁理 (著) その2



p.37
 それにしても税金ってほんとに大変ですよね。
隠居する前は、後述するように杉並区に住んでおり、フルタイムで働いていたときもあったのですが、家賃光熱費と生活費、税金などを払ったら手元にいくらも残りませんでした。
今もそんなに残らないという点では同じだけど、同じ残らないなら、はじめからつらい思いはしないほうがましです。
同意。
大事なのは見かけの年収ではなく可処分所得ですからね。その点、低賃金のフルタイム労働ほど割にあわないものは無いと思います。税金や社会保険料をたっぷり持っていかれるので、(可処分所得/労働時間)を計算すると最低レベルになってしまいます。

どうせ低賃金なら税金がかからないレベルまで年収を落とす、というのは(可処分所得/労働時間)を最適化する合理的な戦略です。この戦略を極めるには、第一人者の寝太郎さんのデータは必見:
年収と税金・社会保険料の関係、最新版を作りました。詳しいバージョンはこちらです。・平成27年現在(前年の所得に基づく)、山梨県、独身での計算。各値には地域差あります。・表内の「収入(給与)」とは、給与収入のみで給与所得控除を適用した場合、表内の「収入(事業)」とは、事業収入のみで青色申告控除65万円を適用した場合です。事業収入の値は経費がゼロだった場合なのであくまで参考値です。・表内の「収入(給与と事...
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p.37-38
 でも、どっちがましかはやっぱり人によるでしょう。
私はお金のなさと、清貧の生活を引き受け、そのへんの草を食べたりしてしのぐ代わりに、過労から解放されています。
税金を払っても、会社勤めのほうがましと思えば、そうすると思う。
いずれにしても私は、自分のためだけに働こうと思うとこれぐらいしかやる気が起きません。お金がなくたって、悪いことをせずとも、自分の力とアイデア次第で生きてはいけるのです。
そうですね。
私の場合は、馬鹿高い税金や社会保険料を払いながらでもフルタイム労働を続けるほうが資産形成が早く進み、人生における総労働時間を最小化できると判断したため、結果的に隠居が40代までずれ込みました。

その分だけ金銭的な余裕ができて労働から完全に解放されるメリットはあるものの、20代~30代の20年間という貴重な時間の殆どは学業と労働に費やされ、二度と戻ってくることはありません。
ライフプランにおける時間とお金のトレードオフは、いつも悩ましい問題です。

(つづく)

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