2009年9月11日

『おしえて!科学する麻雀』



統計的に正しい麻雀のセオリーがよくわかる本です。
具体的なセオリーの数々は前著の『科学する麻雀』と同じなので割愛しますが、どれも意外にシンプルで機械的判断ができることが特徴で、麻雀はそれほど奥の深いゲームではないということがわかると思います。技術よりも偶然に大きく左右されるゲームという点において、資産運用との類似性を強く感じます。
オリに対する心構えとしては、結果的な振り込みを気にしないことが重要です。
(中略)
たまたまオリウチになったり「ミエミエ」らしきものに振り込むケースもあるでしょうが、長期的に見るなら、危険度グラフに基づいて正しくオリているかどうかは成績に直結します。1回1回の結果を気にしすぎていては、正しい方法は身につきません。偶然を偶然と認める勇気が必要です。自分勝手な後付けの理屈はいりません。
前著のエントリーにも書きましたが、このような心構えは、資産運用にもそっくりそのまま応用できる非常に合理的なものだと思います。

本書の最後に、前著に対する麻雀のプロたちの賛否両論が載っています。
「読み」の精度を上げる努力を放棄したほうが有利? そんなことはないでしょう。「読み」は正しく学習することで、精度を高めることはできるんですよ。
のような意見に代表される反論の多くが、資産運用におけるパッシブ派に対するアクティブ派の態度とそっくりに見えてしかたありません。

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