2013年12月14日

国民年金免除の損得 再考

一日不作一日不食さんの巡回先リンクを眺めていると、こんな記事が目に止まりました。
年金免除の損得|おひとりさまと一匹
以下の文章は投資一般の
★投資信託の分配金で暮らしている人24★ より
ちなみに国民年金の免除申請はちゃんとしよう。
国民年金の全額免除を受けると1円も払ってないのに
9万円積み立てていることにしてくれて、
国民年金の加入期間として計算されるし、
年金もそれなりにもらえる。

支払猶予申請にしてしまうと
加入期間としては計算してくれるけど、積立額は0円。
支払猶予申請もせずに勝手に未払いにしてしまうと
加入期間さえ増えない。

投資家のみなさんなら
18万円はらって18万円積み立ててもらうのと
1円も払わずに9万円積み立ててもらうの
どっちがお得か分かりますよね。

こんなことは当たり前、と言われそうですが・・・(/ω\)
当たり前と言いたいところですが、ちょっと金額が違うのではないでしょうか?
現在の国民年金保険料年額約18万円というのは加入者負担分ですから、国庫負担分を合わせると約36万円が算入されているはずです。
正しく言い直せば、
「18万円払って36万円積み立ててもらうのと
1円も払わずに18万円積み立ててもらうのと
どっちがお得か分かりますよね。」
(よく見たらretire2kさんが既にコメント欄で同じ指摘をしてましたね…)
まあ賦課方式なんで「積み立ててもらう」という表現もちょっとおかしいんですけど、こういう具体的な数字を眺めて見れば免除制度ってやっぱり美味しく見えますね。

ちなみにもっと美味しいのが第3号被保険者で、所得条件さえ満たせば
「1円も払わずに36万円積み立ててもらう」
ことができます。ここまで来ると特権階級ですね。

たまたまお金を持っている人が免除制度を利用していると知るや、嬉々としてバッシングする人たちがいますけど、では彼らは第3号被保険者を2倍バッシングしているかというと、ぜんぜんそんな風には見えないのが不思議でしょうがないです。

以前にも書いたと思いますが
私はまだ国民年金を払っています。
損得で考えると免除してもらった方がいいのはわかっていましたが
実は「どっちが得か」という点では、差分の18万円/年のリターン次第であり、期待値上は微妙です。(関連記事:国民年金免除の損得
平均寿命よりも数年長生きするだけで得になる可能性も十分ありえるので、免除のほうが絶対に得だとは言えません。

ポイントは、自分が一定の年齢以上長生きする事象が発生するほうに、毎年18万円のお金を賭けるかどうかを(多くの人が強制参加させられている中で)自らの意思で選べること、ここが免除制度の旨みではないかと。長生きする自信がある人が免除制度を利用せずに年金を全額支払う行為は、株式市場が長期的に成長を続けるほうに毎年一定金額を賭ける積み立て投資と本質的には同じことだと思います。信用する相手が一国の政府なのか、市場なのかという違いはありますが…。

免除申請というものは
よっぽど生活に困ってからするものなのだと思っていました。
これもよくある思い込みというか勘違いだと思います。より条件の厳しい生活保護制度と混同しているのではないでしょうか。

国民年金法第90条には、「次の各号のいずれかに該当する被保険者」の第一号に
一  前年の所得が、その者の扶養親族等の有無及び数に応じて、政令で定める額以下であるとき。
と書いてあります。ここに書いてあるのは「所得」のみで、「生活に困って」いるかどうかは問題にしていません。

安定した収入が無くなった以上
自分の損得を一番に考えてしまうのはしょうがないような・・・(^^ゞ
まあ加入期間は足りているし
やっぱり来年から免除申請することにしよう。( ̄∀ ̄)
なぜか罪悪感を持たれているようですけど、誰でも自分の損得が一番なのは当たり前なので、払うのは損だと思うのなら堂々と権利を行使すれば良いと思いますよ。

1 件のコメント:

  1. 年金って、
    見事なほどに賛否の意見が分かれますね。
    同じ社会保障制度でも、
    国保とは桁違いに感じます。

    返信削除