2014年12月8日

特別な収入なんてどこにも無い

ITTINさんのブログにこんな記事がありました。

独身一人暮らし女だからこれからどうやって生き抜いていくか考えるブログ 「ボーナスの使い道」に違和感
「現在の総資産」から、何をしようか、いつ行おうか考える。

そのように考えると、消費するとしてもわざわざボーナスの支給月に合わせて消費する必要がありません。
というわけで、毎回ボーナスは「〇〇に使った」という実感がないまま資産に吸収されて終わります。
なるほど。
私も「ボーナスの使い道」については現役時代からモヤモヤしたものを感じていたものの、ボーナスどころか月給も無い生活になって忘れかけていたところ、この説明がストンと腑に落ちました。

「ボーナスをもらったら、”ボーナス額分”の使い道を考える」という人は、
「ボーナスは普段の給与とは完全に区別される特別なもの」として捉えていると言うことなのでしょうね。
そのようですね。
普段からあればあるだけ使って貯金もしない浪費家ならいざ知らず、普通に倹約するタイプの人でもついお金に色を付けて考えてしまう人が少なくない印象です。
メンタルアカウンティング(心の会計)と呼ばれる脳の癖が、具体的な行動として表れる典型例の一つだと思います。

似たような記事がこちらにも。
儲かった時は貯金して、貧乏なときにパッと使う | SOUTAi 40
収入が多い時は貯金して、将来の「サラリーマンをリタイアして収入が減った自分」「年をとって働けない自分」に恵んであげる。

これができない人がけっこう多い。儲かっている時にパッと使い、貧乏な時にあわてて節約する。だからお金が貯まらない。
収入が増えるとつい支出も増やしてしまう。これをやってしまうとリタイアは遠のくばかりです。
収入が多かろうが少なかろうが、そんなのは支出の変動とは無関係です。
たとえば現在の私はほぼ無収入ですが、それに合わせて支出を絞ったりするのは間違いで、支出を調整するファクターは、(収入加算後の)資産残高と人生の残り時間だけです。このようにシンプルに考えることができれば、リタイアするには何らかの「不労所得」が必要だという思い込みからも解放されるでしょう。

現役時代であれば、臨時収入があったら支出を増やせると考えるのではなく、その分だけリタイアが早くなると考えればいいのです。

収入も支出も変に色を付けて特別なものとそうでないものに細分化する考え方は有害で、できるだけシンプルに、長いタイムスケールでトータルの収支を考えることが大事だと思います。

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