2018年12月25日

「権利は勝ち取るもの」の何がおかしいのか考えてみる

ツイッターより。

このような労働条件と比べてしまうと遥かに劣悪な労働条件で働いている日本の雇われ労働者の皆さんが、諸手を挙げていいねや賛同RTしたくなる気持ちも分からなくはありません。私も現役会社員時代にこの手の権利意識なんて少しも持っていなかったと言えばウソになります。

でもやっぱり、何かがおかしいんです。被雇用者vs雇用者の文脈で出てくる「権利」の概念って。

自分の中でモヤモヤしていたことを見事に言語化してくれた人がいました。難破船(@tttnnnggg)さんです。

そう、これですよこれ。

雇われ労働者の権利が語られる文脈においては、ほぼ例外なく「他人の権利を侵害すること」についてはまるで気にしていないばかりか、むしろ積極的に他人の権利を侵害することによって自己の利益を実現しようと主張する人しかいないように見えます。

フランスの例に当てはめると、元ツイートにあるような雇用条件は当事者同士の合意の有無とは関係なく、雇用契約の当事者ではないフランス政府が横からしゃしゃり出てきて労働法で強制しているわけです。法律の基準に満たない雇用条件で合意して契約しようとしても、法律で禁じられているのでできません。つまり、政府は契約の自由という権利を侵害しています。

自由主義の観点からは、誰かの(消極的)自由権を侵害しなければ獲得できないようなものを「権利」と呼ぶことがそもそも間違いなのです。「権利は勝ち取るもの」と言われましても、あなたが勝ち取った・勝ち取ろうとしているものは権利でもなんでもなくて、他人の自由を奪ってでも自己の利益さえ得られればよいという「ジコチュー」そのものの考え方にすぎないことに早く気付いてほしいものです。

参考ツイート:

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