2009年10月14日

『会社に人生を預けるな』



勝間本は図書館でも相変わらずの大人気のため数ヶ月待ちでやっと回ってきたのですが、内容的には凡庸でこれといった収穫はなかったように思います。タイトルに釣られた感が残りました。
 宝くじを買う人は、ある意味でだまされているといっては言い過ぎかもしれませんが、このような期待値で見たら明らかに損な取引でも、わずかでも夢のある取引について高い効用を感じるようなリスクの効用曲線を持っているのです。そして、このような効用を持っているがゆえに、そこにつけ込んだ商法(宝くじがまさにその典型です)にお金を吸い取られやすくなるのです。
その通りですが、これは期待値の計算ができない愚か者は損をするというごく当たり前の話に過ぎないので、ダウンサイドリスクの小さい宝くじを買うことを、リスクリテラシーの欠如を示す例として使うのは適切でないと感じました。
 ところが、投資をする際、下落するのはイヤ、上値についてはやはり最低でも年間10%、できれば数十パーセントのリターンがほしいという人が多いのです。
もし身近にそういう人がいたら、最初に伝えるべきことは「詐欺に気をつけろ」ですね。
普段、困ったことはお上が解決してくれ、何かのリスクが生じて困ったときは、とりあえず「お上は一体何をやっているんだ」と怒る、あるいは叩くという発想に結びつく傾向にあるといえると思います。
 これはとても問題の多いメンタリティだと私は思います。
同感です。

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