「インストール・リーディング」のマニュアルです。
インストール・リーディングとは、単に速く、多く読みこなす技術ではなく、本の中身をきちんと咀嚼して確実に自分のものにする技術です。
具体的には次の5段階のフローで構成されます。
①探す・・・・・ハズレやムダを減らす効果的な「情報収集」と欲しい本の「リストアップ」インストール・リーディングという言葉は初耳でしたが、普段私が実行しているフローと奇妙なほど酷似しています。②の「買う」を「借りる」に置き換えて⑤を省略すると、ほぼ同じになります。
②買う・・・・・書店やネットを使った「効率的な本選び」
③読む・・・・・「読書ノートへの引用箇所」を探しながらリーディング
④記録する・・・・・重要な箇所だけにフォーカスして「読書ノート」を書く
⑤活用する・・・・・読書ノートを、あとで参照できるように「索引化」する
あとがきに、
このウェブ全盛の時代に、本書は極めてアナログの読書術です。と書かれている通り、本書でいうところの「1冊のノート」とは紙のノートです。しかし紙に書くことが重要なのではなく、PCでもPDAでも携帯電話でも、自分の使いやすい道具を使えばよいと思います。デジタル人間の私はもちろん紙のノートは使わず、PCを使って書いています。実は当ブログの読書カテゴリーの記事は(この記事も含めて)、④で作成した読書ノートそのものです。こうして最初からオンライン化しておけば、⑤の「索引化」という面倒な作業を省略できるので、さらに効率的になると思います。
2008年8月5日、『○○○○』読了、面白かった。
この程度であれば、誰でも続けることができます。
「こんなものでいいわけがない」と思う方も多いかもしれません。
ですが、僕はこの程度でも「読書ノートの効果はある」と断言します。継続することが第一のハードルだからです。
何年、何十年と続けることができるシステムを運用してはじめて、参照したり、詳しい読書ノートを作ったりといった応用が利くようになるのです。だから、「継続できること」はすべてに優先します。
感想は、「すごい!」とか「えー!」とかでもいいでしょう。継続するのがいちばんの目的です。気の利いたことを書こうとして、筆が重くなることだけは避けねばなりません。気の利いたコメントを書こうと意識すればするほど筆(キーボード?)が進まない、という現象は私も体験済みです。とにかくそのとき感じたことを、ありのままに表現することを優先していこうと思います。
読書ノートをつける前提で、買って、読む。これだけで、リーディングの意識は大きく進化します。同感です。
人に教える目的で本を読むとよく身につく、という説があります。基本的にはそれと同じ理屈です。アウトプットを前提とすることでインプットの能力がアップするわけですね。
僕の読書ノートは少し変わっていて、「抜き書き+自分の感想」という組み合わせでできています。私もまったく同じスタイルなので、これを「変わっている」と言われるのは心外です。(笑)
読書ノートの書き方にもコツがあります。簡単に言うと「自分にとって大切なこと」に徹底してフォーカスすることです。私もこの通りの方法で書いています。
(中略)
逆の言い方をすれば、自分にとって不要な情報は思い切って捨ててしまってもいいのです。必要なことだけに着目し、それを自分の体に落とし込むことこそ重要なのです。
ならば、読書ノートに書く感想が「ひと言」だっていいはずです。
自分が本のどこに共感したのか、それに対してどう感じたか、それだけにフォーカスするのです。つまり、
・「自分にとって」重要な内容(本の引用)
・そこで発生した「自分の考え」(本の感想)
の二点にフォーカスします。
読むときに読書ノートに引用することを前提としておくことで、読み方が「ぐっとくる箇所」を探す作業になってくるここは非常に「ぐっとくる箇所」でした。
(中略)
要は読書を自分にとっての「重要箇所を抽出する作業」にしてしまうのです。
そうすれば、余計な枝葉を払うような感じで、おのずと本を読む目的意識が絞られてきます。
本を抜き書きすると、わざわざ自分の感想や考えを書かなくてもいいような気がしてきます。むしろ、せっかく抽出した本のエッセンスに、不細工な自分の言葉が混ざるように感じて嫌になったりする。ここを読んで、自分の今までのやりかたは間違ってなかったんだと、妙な自信が湧いてきました。
でも、そこをぐっと堪えて、今の自分の言葉を書いておくことが大事なのです。
なぜ、その文を抜き書きしたのか、自分の考えを保存しておくことは貴重な資料になるからです。
それに、著者の言葉と自分の言葉を並列に並べることで、ギャップを感じることができます。たいていは「すごい」とか、馬鹿みたいなことしか書けないのですが、その自分の未熟さを直視して、どんな考えでも一応は書きつけることに慣れておく。
これは本を読んで得た考えを取りこぼしなくストックしておくためです。そのためにはどんなに無様でも、一応は言葉にして、考えを再現可能な形にして保存しておく。
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