2009年6月20日

『弾言』



404 Blog Not Found で有名な小飼弾氏の本です。
切れ味鋭いブログ記事と比べて、かなりマイルドな印象です。その点がやや物足りない気もしますが、彼のブログを面白いと思える人なら読んでみて損はないでしょう。

共著者のITジャーナリスト山路達也氏のことは存じませんでしたが、彼のブログも面白そうなので購読することにします。本書についてはこちらの記事で紹介されています。

共感した弾言。
多くの人が金持ちを目指すことは、社会全体を健全にする
ワーキングプアと言われる人たちは、8時間の労働では十分なお金を得ることができずに、仕事をどんどん追加していきます。要するに、自分の時間を安売りしているんですよ。一番貴重なリソースなのに。時間を取り戻すことは神でも不可能です。
残業に依存するのは、ニコチンに依存するより危険です。
時間がちょっとでも空いたら、本を読め
現代においては、バカであることが罪になってしまった
テレビを見ないことは、禁煙するよりも効果があると弾言します。タバコで縮まる寿命より、テレビで無駄にする寿命のほうがずっと長い。
テレビを消せない人間は、死ぬまで情報弱者である
新聞を読むのは飛行機に乗っている時くらい。自分で取って読むものじゃないですよ、新聞は。
情報洪水に溺れないコツは、一方的に送られてくる「プッシュ型」の情報を一度全部捨ててみることです。
突き詰めて言えば、人生は目標や目的ではなく、過程です。人は何のために生きるのかなんて考え始める人もいますが、そんなのは根源的なようでいて、一番アホな質問。そんなアホなこと考えるから、必要もないのに自殺する奴が出たりします。
利己的=利他的 ⇔ 自虐的
意外に思われるかもしれませんが、金持ちはあまりカネを使わないんですよ。金持ちであることの最大の罪は、カネを使わないことです。
時間というのはどんなにカネを払っても増やせない、最も貴重なリソースだということを忘れないようにしてください。
根源的にモノを所有することはできないのです。なぜかと言えば、人間には寿命があるから。どんなモノでも、せいぜい80年レンタルにしかならないんですよ。
レンタルが終わったら当然返却しなければなりません。では、いったい誰に返すのか?
(中略)
世界から借りたモノは世界に返す方がシンプルでよいのではないでしょうか?
 こうした考え方を突き詰めていくと、「ベーシック・インカム」にたどり着きます。
毎月1人1人に5万円ということは、国民全員で年間72兆円。そんなカネがどこから出るのかと思うかもしれませんが、僕の計算では現在の経済規模でも十分に実現は可能です。
(中略)
相続される金融資産が年間30~40兆円、土地も含めると70兆円規模になります。ぶっちゃけ、相続税を100%、というより社会そのものを相続人にしてしまえば、それで足りてしまうのです。


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