2019年10月15日

中田敦彦氏の年金動画を視聴した感想 その1

中田敦彦のYoutube大学より。



一言で言うと「お粗末」な内容でした。以前視聴した暗号通貨の回は悪くなかっただけに残念です。

年金はいずれ貰えなくなる
少子高齢化で多くの老人を背負う
年金の仕組みは破綻

→ 解決された議論
いやいや、1ミリも解決してないですから!

しかもこれらを「解決」したのがマクロ経済スライドだ!などと自信満々に言い切ってるもんだから、盛大にズッコケました。

マクロ経済スライドを説明するテロップ:
物価や賃金の上昇に合わせて年金も変動する仕組み
いやいや、色々と端折りすぎでしょ。これじゃ普通のインフレ調整の定義と同じです。肝心な情報が欠落してます。

「マクロ経済スライド=年金の実質給付金額を減らしていく仕組み」

この事実をろくすっぽ説明しないで、すべてを解決する素晴らしい仕組みであるかのような幻想を振りまくのはやめてほしいですね。

現実は全く逆で、将来世代の給付が自動的に削減されることによって、今でも十分に大きい世代間格差はさらに拡大する方向へ向かうことになります。生まれるのが遅ければ遅いほど負担は重く給付は軽くなる、という理不尽な差別を増幅する装置、それがマクロ経済スライドです。

自動車保険
無事故ならお金は戻ってこない
その通りですが、だからどうした?って話です。年金制度の「早死にすればお金は戻ってこない」点を問題視している人は誰もいませんので、ポイントがずれています。よくある藁人形論法。

公的年金制度の異常性にまだ気付かない人は、もし次のような自動車保険があったら入りたいかどうか考えてみると良いでしょう。

同じ保険会社と契約しているのに、契約者の生年によって保険料も補償金額も全く違う。生年が遅い人ほど保険料は高額に、補償金額は低額になる。さらに契約後に保険会社の方から一方的に契約条件を変更してくる(補償を下げて保険料を値上げする)。それが気に入らなくても契約を解除する権利は無い。

(つづく)

参考記事:
参考ツイート:
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