2010年1月22日

運用期間とリスクの関係 その2

先日の「運用期間とリスクの関係」に、nassiさんからコメントを、equilibristaさんからトラックバックをいただいています。ありがとうございます。

nassiさん:
①長期の運用は、短期の運用に比べて、結果のばらつき=リスクが大きい。
②但し、同じリターンを獲得するために背負わなければならないリスク(つまり、リターン1単位当たりのリスク)は、長期の運用の方が短期の運用より小さい。
なるほど。
あえて「リスク」という用語の定義を持ち出さなくても、運用期間が長いほどリターン/リスク比が向上するという簡単な説明で済んでしまうのだと理解しました。
リターン/リスク比という観点で言えば、このような長期投資の効用は、分散投資の効果
分散投資の効果とは、集中投資よりもリターン/リスク比を最適化できること
とよく似ていることに気付きました。


「長期投資のリスク」にファイナルアンサー - 投資の消費性について
主張1) ある前提*1のもとで、投資のリスクは、運用期間の平方根に比例して増大する。

√V(X1+X2+...+Xn) = √{V(X1)+V(X2)+...+V(Xn)} = √V(X) x √n

主張2) 同じ前提*2のもとで、投資の年率リスクは、運用期間の平方根に反比例して減少する。

√V((X1+X2+...+Xn)/n) = √{V(X1)+V(X2)+...+V(Xn)} / n = √V(X) / √n

まったく矛盾していない。
ふむふむ。
前回「互いに否定しあっているわけではないという気がしてきました」とぼんやり感じていたことが正しかったと確信しました。まさにファイナルアンサーです。


運用期間が長くなるほど、
リターン/リスク比が向上する、
または
投資の年率リスクが減少する。

いずれの表現を使うにせよ、短期投資に対する長期投資の大きな利点であることは間違いないと思います。

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