2012年9月26日

無への道程

貧BPさんのブログ
貧BPの人生オワタ\(^o^)/旅 金が無いから自殺なんてバカらしすぎてする気になれない!
を読んで知りました。
あと1か月余りで自殺する予定の方(zar2012さん)のブログがあることを。
無への道程

ざっと拝読しましたが、彼の死生観や根底にある価値観には、意外なほど共感を覚えました。
もちろん、自殺するという選択を積極的に支持するわけじゃないですよ。でも逆に、それがどうしようもなく愚かな選択だからやめるべき、という考えすらも浮かんでくることはありませんでした。

貧BPさんはこう書かれています。
なんとかこの方に連絡を取れないでしょうか? 何度でも言いますよ。お金がない、働きたくない、そんなことで死を選ぶなんて、バカげてます!!!
 そのことを何とかして伝えたい、そう思うのです。
なるほど気持ちはわかります。
ですが、zar2012さんのブログを拝見する限りでは、自殺がバカげたことだという価値観の方が世間では圧倒的に支持されていることも、生き延びるための手段がまだ残っていることも既に承知しているように見えます。たとえばこの記事では、
無への道程:救いを求めて
親でも何でも頼る…という手は一応残されていますが
そこまでして生きていたいとはどうしても思えなかった。
とはっきり書かれています。
それは承知の上で、そんなものにすがりつきたくはないと考えることって、そんなに特殊で理解できない価値観なんでしょうか。自立心、自尊心の高い人はけっこう理解を示すように思うのですが。

これに対し、mushoku2006さんは次のように書かれています。
死ぬな、働け! : 年間生活費100万円! 36歳からのドケチリタイア日記
そこまでして働きたくない人間を、
なぜに他の人が税金で生かしてあげなければならないのでしょうか?
(中略)
死ね、と言いたいわけじゃないですよ。
働けよ、と言いたいわけです。
これが私の結論です。
多分この意見が、日本人の中では最も多くの支持を集めるのだろうなと想像しつつ、これも何かが違う気がするのです。
無意識のうちに、「働くことがどんなに不幸でも、死ぬ不幸よりはマシに決まってる」という前提に立ってたりしませんか? まあ多くの人にとってはその前提が成り立つんでしょうけど、そうではないケースも存在するかもしれません。私自身、今は大丈夫でも将来「死んだほうがマシ」な状況に追い込まれる可能性が一切ないと断言する自信はありません。

個々のケースにおいてより幸福な選択は何か、各人が自分の頭で考えて自分で結論を出す。これがすべてであって、他人がああしろこうしろと口出しすること自体が根本的に間違っている気がするのですが。

もしかすると貧BPさんもmushoku2006さんも、他人の人生に口出ししているつもりはなくて、こういうケースだったら自分はこうする、というレベルの話をしているものと理解すれば、それぞれの価値観の違いが浮き彫りになる興味深いテーマかもしれないですね。

6 件のコメント:

  1. こんばんわ。
    自分も無条件に自殺を絶対悪だとは思っていません。
    ただこの方の場合、お金があれば死を選ばないだろうと思うのです。
    個人的には、死というのは何かの代わりに、つまり、あれば選ばないとか、無いから選ぶとか、そういうものではないように思うのです。何があろうがなかろうが死しかない、そんな状況でやっと選ぶ意味があるというか……。
    須原一秀という哲学者が「自死という生き方」という本を書き上げた後、自殺しました。書評はいくつか探せば出てきますが、この方のように充足や欠落を超えたところで死を選ぶというのなら、個人的には納得できるところではあります。

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  2. どもどもです。
    私は自殺を正当化出来ません。安楽死を選択しなければならいようなケースは別にして。
    ましてや、貧HPさんも書かれているように、お金があれば死を選択しないような場合においては、論外であり、働いて稼ぐべきだと思います。
    (>他人の人生に口出ししているつもりはなくて
    この場合では、他人の人生に口出ししてます。(^^)

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  3. こういう言い方は不謹慎かもしれませんが面白いテーマだと思います
    熟慮した上での結論ならば私も場合によってはありではと思いますね
    ただやはり基本は生物の本能として生きたいはずですから、なにか心身の病気はないか治せないか等慎重になったほうが良いとは思いますが

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  4. どうぞご勝手にという感じですね。
    もともと生きることに意味なんてないと思ってます。
    出も生きたい。
    これは欲望です。
    (ARさんはこの欲望が希薄なんでしょうね。
    「つる姫じゃー」という漫画で姫が、
    「私は朝が大好きです、朝ご飯が食えるから。
    昼も好きです昼飯がうまい、夜も夕飯が」というセリフがあります。
    人間生きてく原動力はこんなものではないでしょうか。

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  5. お金があるなしで死を選ぶ人生って哀しいですね。
    随分安い命だなと。
    彼の不幸は生きていたいほど好きな事や好きな人を、人生に見出せなかった事ではないでしょうか。

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  6. 生きることが無意味という結論に至っているのに、自殺を選択するということはやはり生きていることに意味を持たせたいのだと思います。※人間なら当然ですが…
    本当に無意味だと捉えれば何も怖くないと思うのですが。

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