ちょっと古い記事ですが、大江さん。日経マネー研究所さんです。 夢の早期リタイア ...
会社勤めをしている人の中には定年を待たずにできるだけ早期にリタイアしたいと考える人が多くいます。私の知り合いの会社員も「投資で十分な資産をつくり、早期に仕事から引退したい」と思っているようです。米国でも40歳代までは馬車馬のように働いて早…
それより何より、早期リタイアは本当に幸せなのでしょうか?一言「人による」で終わってしまう種類の問いだとは思いますが、私のケースで言えば「本当に幸せである」以外に答えようがないですね。
私は40歳代の頃は、何とか早期リタイアができないものかと考えていましたが、実際に定年が近づいてくると、一切働かないで、のんびりすることが「果たして充実した人生なのだろうか」という疑問を持つようになりました。私の場合は逆で、20代の頃は早期リタイアなど考えもしなかったのに、30代になってくると、このままずっと60歳まで働き続けることが「果たして充実した人生なのだろうか」という疑問を持つようになりました。
いずれのケースでも、選ばなかった方の人生が自分にとって「充実した人生」だったかどうかを知るすべはないので、選んだ方の人生が充実しているならそれでいいじゃないですか、としか…。
仕事とは人のために何かをしてあげることだと私は考えています。報酬は、いわば感謝のしるしとしてもらえるものでしょう。何歳になっても人の役に立つことを仕事として続けていくことは素晴らしいことです。現役時代のようにバリバリ働いて稼ぐ必要はありませんが、自分の体力と時間に応じて、社会とかかわる道もあるのです。「してあげる」と言われると、何やら上からな感じがして嫌ですね。仕事をする側も報酬を払う側も対等であり、労働と金銭の間に優劣は無いはずです。労働需要があるところに自らの労働力を供給する労働者が人の役に立っているのと同様に、金銭を必要としている所にそれを供給する消費者や投資家だって人の役に立っているのです。
仕事を辞めると「社会とかかわる」道がなくなるというのもよくある妄想で、この文脈で言われる「社会」とは、リタイア生活における余暇活動や消費活動をする領域などはなぜか含まれず、ビジネス領域にのみ特化したかなり狭義の概念だと思われます。
仮に可能だとしても、会社員が早期リタイアしてしまうことはもったいないことです。できれば自営業やフリーランスの人たちのように、働き続けるべきではないでしょうか。ああ、最後に本音が出てしまいましたね。
早期リタイアすることが「もったいない」と感じるか否かは、最初の問いと同じく「人による」で終わる話です。「働き続けるべき」かどうかは、本人以外の誰にもわかりません。べき論で返すなら「自分の頭で考えて判断すべき」です。しかし自分の頭で考えたくない人は他人に判断を委ねるのもまた自由なので、これも言い過ぎになるかも…。
要は一度きりの人生、それぞれ好きなように生きればいいんじゃないですか、ってことで。
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