2008年8月12日

国民年金免除の損得

早期リタイア後の懸案事項の一つは国民年金です。

ほとんどの場合、失業者、低所得者として免除申請すれば全額免除になるはずです。私の場合も既に全額免除2年目に入りました。

年金の損得勘定は死亡年齢によって変わってくるので混乱しがちで、免除を受けると将来の支給額が減額されて損をする、という類の漠然とした誤解が世の中に広まっているフシがあります。

しかし、国民年金の免除制度は最大限に利用して、可能な限り保険料の支払いを回避するのが合理的な選択だと考えます。というのは、国庫負担分を除いた国民年金のコストパフォーマンスがよろしくないからです。(現在の年金制度の存続自体が危ういという問題もありますが、ここでは敢えて無視します)

具体的な金額をこのページで試算してみました。

たとえば、20歳~40歳までの20年間、保険料総額3,458,400円を支払い、残りの20年間を全額免除の場合、528,066円の支給額となります。

40年間満額の保険料である総額6,916,800円を支払った場合、792,100円の支給額となります。

つまり毎月14,410円*240ヶ月(総額3,458,400円)の積立てのリターンが、年額264,034円の年金ということになります。これが国庫負担分を除いた国民年金の純粋なコストパフォーマンスです。この投資を回収するには、65歳から13.1年、つまり78歳まで生存する必要があります。男性の平均寿命とほぼ同じでしょうか。ということは平均的には損も得もしない、すなわち期待リターンはほぼゼロと言えます。

女性の場合は平均的に85歳まで生存するとして、20年間のリターン総額は5,280,680円となりますが、それでも年率換算で2.1%程度のリターンです。

以上の試算から、免除の資格がありながら申請しなかったり、せっかく免除になったものを追納したりするよりは、同じ金額を債券やETF等で運用するほうが合理的であるとの結論に至りました。

2 件のコメント:

  1. 私も免除を考えましたが免除すると確定拠出が利用できないので、掛け捨て保険と考え割り切りました。
    遊民さんはインデックスで運用されてるみたいですが配当金で生活すると仮定すれば運用資金は2億ほどはに思われるのですが。
    私も国内・海外ともにアクティブから海外ETFに資産を組替えようと検討中です。
    国内個別株もトピックスと比べて負けていますが、株主優待を考慮すると大負けではないと思いますが、優待品を価格換算するのとめんどくさいので計算したことはありません。
    配当利回りは税引き3%ほどですが個別株なので将来はどうなるか不明です。
    低コスト、バンガードのファンドと自動再投資が魅力でfirstradeの口座を保有していましたが英語での意思疎通ができないので閉じました。
    遊民さんは英語力に問題ないみたいなので選択支も広がりうらやましい限りです。
    骨付鳥は旅行雑誌掲載の店でもおいしいし、未確認ですが骨付鳥マップなるものが駅構内にあるみたいですが。

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  2. ラセンさん、こんばんわ♪
    自分は配当金で生活してないです。配当はむしろ要りません(笑)。理由は本ブログの最初のほうの記事をごらんください。
    Firstrade閉鎖はもったいない気がしますね。ネット上でほとんどのことができるので、普段は英語でのコミュニケーションは不要だと思ってます。

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