2009年7月28日

手間をかけてもお金は増えない

銀座なみきFP事務所|■手間をかけずにお金を増やせるか より:
人間には、多少の才能の違いや努力の程度はあるでしょうから、
人によって、それらの対価として得られるお金の量にある程度の
多寡はでてくるかも知れません。
ここまでは労働の対価としてお金を得る場合の話で、
でもだからと言って、これだけ多くの人間がほぼ精一杯努力をし、
お金を得よう、幸福をつかもうと競争しているこの世の中で、
「楽してお金が儲かる」「手間をかけずにお金を増やす」
などという虫のいいお話があるとは私には思えません。
ここで虫がいいと言っているのは、投資のリターンとしてお金を得る場合も含まれているようです。

両者がお金を生み出す仕組みは根本的に異なりますから、混同してはいけないと思います。
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確かに、「労働の対価」を得るためには何らかの手間や時間をかけることが必要で、それに見合わない対価を得るのはいかにも不自然で虫のいい話かもしれません。しかし、それと投資に手間をかけるべきかどうかは、まったく別の話です。

手間=時間=お金であり、何らかの手間をかけることはいくらかのコストを負担しているのと同じことです。見かけのリターンは同じでも、投資に手間をかける人はかけない人よりも実質リターンが少なくなります。少しでもリターンを増やそうと必死で「努力」したり「手間」をかけているファンドマネージャーの大半が、逆に市場平均よりもリターンを減らしているのが現実です。

つまり、投資の場合は「手間をかけないほど実質リターンが増える」のです。

では、投資家は何の負担もなく「楽してお金が儲かる」仕事なのでしょうか?
いえいえ、とんでもない。

投資家の仕事は、「リスクを負担すること」です。それ以外の何物でもないでしょう。
世間では誰もやりたがらない嫌な仕事を自ら進んでやっているのに、お金が儲かるどころか損することもあるわけでして。
どう見ても虫のいい話ではありません。

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