2009年7月17日

『マネー力』



『「知の衰退」からいかに脱出するか?』がなかなか良い本だったので期待して読んでみたものの、いまいちでした。

特に第5章「大前式資産形成術」から後は、何か具体的な方法論を語るわけでもなく、彼が学長を務める長ったらしい名前の学校の『大前研一の株式・資産形成講座』の宣伝に終始しており、ほとんど読むに値しません。


それから、前著にも同じことが書いてあったのですが、高齢者が溜め込んでいるお金を市場に誘い出すために相続税を廃止せよと盛んに訴えているのが、どうにも腑に落ちません。そんなことをすれば、いかに財産を減らして相続税を逃れるかを考えていた高齢者たちがお金を使わなくなり、今まで以上にお金の流れが滞ると思います。

高齢者が溜め込んだまま動かないお金を流動させたいならば、逆に相続税は100%にすべきではないでしょうか。

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