2015年10月29日

『持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない』 pha(著) その3



その2の続きです。

p.051
 家に鉄道模型をひたすら集めている人がいたとして、彼の家族は鉄道模型に全く興味がなくて、「わけの分からないガラクタが家にいっぱいあって邪魔だ」「つまらないものにお金をつぎ込んで馬鹿みたい」と思っていたら彼は不幸だ。
本当にそうでしょうか?

家族が~と思っている ⇒  彼は不幸だ
が成り立つための大事な条件が一つ欠けているのではないですかね。

正しくは、
(彼は家族に~と思われたくないのに)家族が~と思っている ⇒ 彼は不幸だ
ではないかと。

家族にどう思われようが気にしない人ならば、この事例では全く不幸ではないと思われます。

鉄道模型で真っ先に思い出したのが森博嗣先生。(関連記事:『「やりがいのある仕事」という幻想』 森博嗣 (著) その5
彼は大好きな庭園鉄道に囲まれて、とても幸福そうに見えます。家族がどう思っているかなんて気にしているそぶりが全くありません。

そもそも自分の金を何に使おうが他者には関係ないです。家族ならああだこうだと口出ししても良いと思っているのだとしたら、自由主義、個人主義の何たるかがわかっていない証拠だと思います。

(つづく)

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