前回の続きです。
1:10~ 「インデックス投資ってのが絶対です。ただ、日本のインデックスはやめてください。日本のインデックスはもう一流ではない人も全員入れとく野球チームです。」
こんな論調で、米国の優良企業だけを集めたS&P500インデックスをお勧めしてくる中田氏。いや、その理屈はおかしいのでは。
全部入りインデックスが駄目だと言うなら、日本株に限らず米国株インデックスでもVTIはやめてください、と説明しないと辻褄が合いません。
そもそも、優良企業のみを厳選したインデックスのリターンが、全部入りインデックスのリターンを上回るかどうかは不明です。過去の実績を見ても、たとえばVOOとVTIのどちらのリターンが勝っていたかは年によって違い、結果に規則性など一切読み取れません。
超一流選手だけをかき集めた野球チームでも常勝できず、二流三流選手も含む全部入りチーム相手に勝ったり負けたりを繰り返すのが、株式市場の面白いところです。なぜそうなるかと言うと、「もう一流ではない」と誰もが知っている企業は、その情報を織り込んだ安い株価で買うことができるからですね。
投資の優劣は、ポートフォリオを構成する企業の業績比較で決まるものではなくて、投資した金額に対するリターンの比率で決まります。なので、一流企業よりも安く買える二流三流の企業にも十分活躍する機会があります。そこが投資と野球の決定的な相違点です。
投資の場合は、「もう一流ではない人も全員入れとく野球チーム」で全然構いません。むしろインデックス投資とは全部入りの方が基本で、人間の判断で特定の銘柄を除外するタイプのインデックスの方が特殊だと思っています。
(つづく?)
参考ツイート:
S&P500にみんなが魅かれるのは、私生活に関わる企業が多い利用可能性ヒューリスティックと、有名な投資家が「SP500で良い」と言ってるハロー効果と、ここ10年株価が右肩上がりだったからファクトフルネス風にいうと直線本能が多分にあると思ってます。
— きしやん@コツコツ熊本の幹事やってます (@oyagakoniosieyo) October 24, 2020
つまり、ほぼ全てバイアスです😎
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