2009年12月18日

『勝間和代のお金の学校―サブプライムに負けない金融リテラシー』 3時間目以降

先日書いた通り、3時間目の太田氏の話はパッシブ運用の長期投資家には役に立たないと思います。勝間氏も調子に乗って、
勝間 分散投資をして、決算短信を見て、分散投資も、銘柄だけではなくて、タイミングを分けて。しかも市況に応じてヘッジをつけ外ししながら、実際のトータルリターンを狙っていくという。
などというせわしない手法を、推奨まではしていませんが、やる気さえあれば個人でもできる!みたいに煽ってみたり。

私に言わせれば、市況に応じて先物やオプションでヘッジしないと耐えられないようなポートフォリオなら、最初からリスクを取り過ぎなわけで、小手先のテクニックで一時的にリスクを回避するのではなく、ポートフォリオ自体のリスクを下げるべきだと思います。

ただ、そんな話の中で、参考文献として
ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理
敗者のゲーム(新版) なぜ資産運用に勝てないのか
さらには、当ブログでも詳細に取り上げた
株式投資 長期投資で成功するための完全ガイド
などの、いかにもアクティブ運用派が好みそうにない本が紹介されていたのは意外でした。

(時間目は読みませんでした。SRIやらCSRと聞くと、余計な手間ばかりかかってリターンの向上には寄与しないイメージがあるもので。これは先入観でしょうか?

最後のホームルームでの、勝間氏の次の発言は何気にポイント高いです。
勝間 私たち個人投資家が買うのは、証券会社や投資顧問会社がいちばん売りたくないものを買わないといけないんですよ。パンフレットも作ってくれないような。作るとコスト割れになるような商品でないといけないんですね。
人気ではなくて、実際にどういう運用ポリシーで行われていて、どういうコスト構造で、信託報酬は何%なのかということが、いちばん重要です。
ほんと、その通りだと思います。
関連記事:
『 金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか (光文社新書) 』という本に書かれている通り、ほとんどの金融商品広告はカモを選別するフィルターの役割を果たしていて、派手に広告されている金融商品ほど、投資家にとってロクな商品ではないと思っておいて間違いありません。 逆に言えば、...
yumin4.blogspot.jp


最後のまとめに書かれた重要ポイントの一つ、
テクニカル分析には学術的根拠がなく、個人投資家が失敗するお定まりのパターン。チャートを信じて投資をしてはいけない
にも同意します。

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