2008年7月6日

BSTという優良金融商品

金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレか (光文社新書)』という本に書かれている通り、ほとんどの金融商品広告はカモを選別するフィルターの役割を果たしていて、派手に広告されている金融商品ほど、投資家にとってロクな商品ではないと思っておいて間違いありません。

逆に言えば、投資家にとって優良な金融商品は、販売側が広告費をかけてまで売りたい商品ではないため、広告を見かけることはほとんどないと思います。

そういった地味な優良金融商品の典型が、「ボンド・セレクト・トラスト」(略称BST)ではないでしょうか。

外貨MMFとよく似ていますが、MMFと違って分配金を出さないのが特長です。というのは、現在の税制では、公社債投信の場合、インカムゲイン(つまり分配金)を受け取れば20%税金で持っていかれますが、キャピタルゲインがどんなに高額になろうと非課税だからです。BSTは、この税制の歪みを上手く利用した完全非課税の金融商品なのです。

ただし、BSTには大きなデメリットが一つあります。信託期限があって、しかも2013年12月なのであと5年しか運用できません。また、期限までに売却せずに償還されてしまった場合、差益は雑所得として総合課税の対象になります。期限前に売却するのを忘れないように注意する必要があります。

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