2017年1月10日

『29歳で2000万円貯めた独身女子がお金について語ってみた』 ITTIN (著) その1



図書館で予約して忘れた頃に回ってきました。著者はこちらのブログでお馴染みのITTINさんです。以前からブログは拝読しているのでほぼ違和感なく読めました。

p.41
現金と預貯金だけで資産を持っている状態、つまり「何もしない」という選択をした状態は、言うなれば「資産の全てを日本円に全力で一括投資をしている状態」のように私には思えました。
同意。
日本円や日本国債への投資は決してノーリスクではないのですが、それらは一般に「無リスク資産」などと呼ばれているので誤解している人も少なくないと思います。

日本円に限らず現預金の何が怖いかというと、政府の通貨政策、金融政策のさじ加減ひとつで価値をコントロールされてしまうことです。理論的には、銀行預金の金利が市場原理の下で完全に自由に決まるのであれば預金金利もインフレ率に追従するはずですが、いま目の前でアベノミクスのマイナス金利政策が行われている例があるように、実際には政府が介入して市場を歪め、金利を誘導したりすることが行われやすいのです。通貨が持つこの性質は非常に気持ち悪く、長期保有するには向いていない資産クラスだと思います。

p.43
私は世界分散投資をしています。
世界中の株式、世界中の債券、世界中の不動産(REIT=不動産投資信託)、そして日本円。
(中略)
世界のどこかで何かが起きても、私の資産が守れるようにです。
同じく。
現預金以外の資産クラスであれば、政府の介入によって価値がコントロールされることは起こりにくく、市場原理の下で適正な価格が形成されやすくなります。

そして、株式という資産クラスを持つと決めたら、世界中のすべての株式に分散する市場ポートフォリオが最も合理的な選択となります。もっとも、すべての株式と言っても限界があるのでそれに近いもので十分なのですが。

関連ツイート:

(つづく)

3 件のコメント:

  1. お金の置き場所についてはどうなんでしょうか?
    国内金融機関、証券口座で十分なのか?それとも海外の金融機関にも分散した方がいいのか?

    返信削除
  2. >クロスパールさん
    最近は国内でも低コストで世界分散投資ができるようになってきたと聞いています。コスト面だけで言えば国内で十分だと言えそうです。ただし将来海外移住の可能性が視野に入っている場合は、国内の金融機関だと非居住者は口座を維持できないケースがほとんどだと聞きますので、海外口座は必須になると思われます。

    返信削除
  3. 投資環境は国内で十分だと私も思います。
    たぶん、私が生きている間は貯金封鎖なども行われないでしょうから海外の金融機関は必要ないと考えるのが妥当ですね。
    ありがとうございました。

    返信削除