2020年9月10日

通貨の定義



ツイッターより。

この定義には違和感があります。

「法的通用性のある」ものに限定したければ、それにぴったりの用語「法定通貨」が既に定着しています。法的通用性がなければ通貨に非ず!みたいな、政府にとって都合が良いだけの定義を採用する必要はありません。

ウィキペディアによると
ja.wikipedia.org
通貨(つうか、英: currency)とは、流通貨幣の略称で、決済のための価値交換媒体。
価値交換媒体として流通しているものが通貨です。法定の有無は関係ありません。

なので、BTCなどの暗号通貨の多くは通貨に含まれます。子供銀行券が通貨に含まれないのは法定されていないからではなくて、価値交換媒体として流通していないからです。

「仮想」を「暗号」と呼び替えたところまでは良いとして、「通貨」を「資産」と呼び替えるのはよろしくないと思います。じゃあ金融庁さんは法定通貨のことを法定資産と呼ぶのですか?と問いたいです。「資産」とは通貨以外の株式や不動産なども含む広い概念なのに、なぜ混同しようとするのでしょう。

現在はまだ「暗号資産≒暗号通貨」の時代なので問題になりませんけど、株式や不動産が暗号資産化されブロックチェーンに乗る時代になると「暗号通貨⊂暗号資産」という関係になりますから、通貨のことを資産と呼んでしまうと両者の区別がつかなくなります。

参考ツイート:

参考記事:
イーサリアム(Ethereum)のパブリックブロックチェーン上で不動産をトークン化して取引可能にしているプロジェクト「RealT」を紹介します。とんどの不動産の最低投資金額は100ドル未満で、トークン保有者は家賃収入を得ることがきでます。
coinchoice.net


関連記事:
橋下徹氏のツイートより。 仮想通貨や電子マネーの理解には、通貨発行益の理解が不可欠。僕は莫大な通貨発行益が特定私人に属することを望まないので(といよりも癪なので)、中央銀行発行券しか用いない。仮想通貨の発行は偽札の発行と構造は同じ。 — 橋下徹 (@hashimoto_...
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