新・高等遊民の備忘録　: すべての水曜を公休に？

2018年3月30日

すべての水曜を公休に？

ツイッターより。

月火働いて水曜休んで木金働いて土日に休む。これが人間としてあるべき姿だと気づいた。プレミアムフライデーとかいらないので生きとしいける全ての水曜を公休にしていただきたい。
— k (@k_rafby) March 21, 2018

3月21日が祝日で仕事が休みだった人が、それを喜ぶ気持ちはわかりますよ。私も会社員時代には祝日を（土曜日に重なったとき以外は）大いに喜んだものです。

だけど、「これが人間としてあるべき姿」だから「全ての水曜を公休にすべき」、みたいな発想がおかしいことには早く気付いてほしいなと思います。この人は「プレミアムフライデーとかいらないので」と言っているので、自分にとって不要なものが制度化されるバカバカしさや不利益には既に気付いているはずなんですけどね…。

このツイートに大量のリプがついているが

「これが人間としてあるべき姿」

という、とてつもなく主語が大きい話に対して

「主語が大き過ぎるだろ」

という批判がほとんどないことに驚いた。
全体主義国に住んでいると

「我々は、すべてこうあるべきだ」

という主語の大きな話に抵抗がなく文字数 https://t.co/jJsYEEHYDl
— muu@Galaxy Note FE (@Meo011) March 22, 2018

同感です。

「私にとってはその方が幸福である」という、本来は主語が非常に小さい命題が真であるに過ぎないんですよ。それが何個集まろうとも、「これが人間としてあるべき姿」みたいな命題が真になるわけではありません。自分の幸福観を他人にも無意識に拡大適用する癖は治したほうがいいでしょう。

年末年始恒例の話題になりつつある正月営業の是非についても同様に、

【朗報】日本の正月、ついに店が閉まるようになるhttps://t.co/qfb0eSru1L

良い傾向だね。飲食やサービス業も正月三が日は原則休むべき pic.twitter.com/fCrhdhaAPX
— sakamobi (@sakamobi) December 30, 2017

自分にとってはその方が都合がいいから「朗報」だと思うところまでは大いに結構ですけど、他人に向かって「休むべき」とか言い出すのは奇妙です。このようなツイートを称賛する声ばかりが目立ち、疑問を挟む人が非常に少ないのがいつも気がかりです。ツイッターランドだけの傾向であればいいのですが…。

参考ツイート：

いつも思うのだけど、こういう主張する人はなぜかきまって
『みんなで足並み揃えて「察する」接客やめよう』という言い方するんだよね。
察してくれる店と、言ったこと以上の事はしない(そしてその分安い)さっぱりした店とあって、選べる方が良いんじゃないかな。
— まめお㌠ (@mameo717) October 28, 2017