2021年11月8日

FTXのレンディング金利はバグっているのか?

ツイッターより。 

1日24ドルってことは1年で8,760ドル、年利8.76%。最近は10%前後で推移しているので、これでも控え目な予測ですね。ローリスクで高い名目リターンが得られるFTXの優位性は確かに継続中です。既存の外貨預金や外貨MMFの金利がゴミに見えます。

しかし、本当に利息の全額が「不労所得」で、その分だけ「資産が増えていく」と言えるのかどうか…。

過去に何度か書いているように、そう感じるのはよくある「貨幣錯覚」じゃないのかな?と思うわけです。

大事なのは金額ではなく購買力です。金額だけ見て資産が増えた減ったと判断してはいけません。無意識にそうしてしまうのは、それこそ全人類の脳に宿る「バグ」です。

USDも他の法定通貨と同様に、コロナショック以降の金融緩和によってインフレが加速しています。9月のデータでは前年同月比20%~40%程度の物価上昇が見られました。

仮に10万ドルを平均年利10%のレンディングで運用していたとしても、この1年で資産が減ったことになるのです。1年前に10万ドルで買えたものが、今では11万ドル出しても買えないのですから。

FTXの高金利は決して「バグ」ではないことがわかります。どちらかと言えば、需給によって毎時間変動するFTXの金利の方が、予測インフレ率を正確に織り込んでいると言えるのではないでしょうか。これだけ通貨の購買力が下がっているのに依然として0.5%程度の金利しか付かない銀行預金の方が、よほどバグっていると思います。

参考ツイート:

関連記事:

0 件のコメント:

コメントを投稿