「正義感のつもりだった」。脅迫容疑で書類送検された川崎市の会社員の女(29)は、1988年に足立区で起きた女子高生コンクリート詰め殺人事件に、キクチが関与したかのような書き込みを見た。「許せない」と思い、ブログのコメント欄に「殺してやる」と書き込んだという。19人の容疑者たちは、こういう書き込みが犯罪になるとは思わなかったそうですが、どうも嘘っぽく聞こえます。「犯罪かもしれないけど、匿名だから知ったこっちゃない」が本当のところではないかと。
しかし今回の事件のように捜査機関が摘発する気になれば、犯罪者はいとも簡単に特定されます。インターネットにおける匿名性とは、所詮その程度のものだということを知らない人が多すぎるのではないでしょうか。
IT分野に詳しいジャーナリストの佐々木俊尚さんは「感情が揺れ動きやすいネットの世界では、他者の批判に乗っかってしまう人が多い。日本でも抑止力になるような規制が必要ではないか」と警鐘を鳴らしている。そのような規制は不要、というか有害です。この方は『フラット革命』の著者ですが、インターネットという新しいメディアにも、既存メディアの「公共性」の概念を持ち込もうとする主張は相変わらずのようです。
今回のような事件をきっかけにインターネットの匿名性の脆弱さが広く知られるようになれば、それが十分な抑止力になります。そもそもブログの「炎上」自体を避けたいのであれば、ブロガー自身がコメントを承認制にするなどの選択権を持っています。そういう簡単な手段があるのに、法律で「炎上」が起こらないように規制しようなどという発想がどこから出てくるのでしょうか・・・。
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