2015年11月27日

『20代で隠居 週休5日の快適生活』 大原扁理 (著) その8



p.188
 介護事業所に支払われる介護報酬が約3%引き下げになるそうで、ただでさえ介護者たちは労働に見合わない薄給で働いているのに、さらに給料が減らされる可能性がある、という内容でした。
あのー、介護って実際はほんとに重労働なんですけど、介護に対する社会の評価ってそんなもんなのか……と思うとやるせないです。
介護報酬なんて政府が懐具合に応じてテキトーに決めてるだけですから。決して、「介護報酬=社会の評価」では無いと思います。

介護業界で賃金が労働に見合わなかったり、常に需要過多で供給が追いつかなかったりするのは、政府の価格統制や参入規制によって市場メカニズムが破壊されているから、ということに尽きます。医療や保育の問題もすべてそれが原因です。要は、日本は資本主義の外見をしているけれども、その中に決して小さくない規模の社会主義経済圏を内包する不思議な国なんです。

政府が価格統制をやめ、介護サービスの売り手と買い手が自由な価格で取引できるようになって初めて、その価格が「社会の評価」と言えるのではないでしょうか。

p.190
 私は定年っていう考え方にも無理があると思います。
十把一絡げに65歳で定年といったって、健康状態も能力も希望も人それぞれですよね。
同感です。
他人が決めた一定の年齢に達するまで働くというのは、自分の人生を生きている気がしません。
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p.190-191
 私だったら、今のペースで死ぬまで現役で働かせていただきたいです。
(中略)
そんなわけで、私の場合は、毎日働くとしんどいし、かといってまったく働かず社会との関わりがなくなるのも不安なので、週2日ぐらい働くのがちょうどいいみたいです。
ここは私のライフプランとの明確な相違点ですね。労働を細く長くやるのか、太く短くやるのかの違いです。
私の場合は、週2日労働と言えども、それが一生続くとなると「しんどい」と感じますね。肉体的な疲労や拘束時間は問題ないかもしれませんが、労務提供義務を負うことの精神的な負担は、週5日でも週2日でも大差無いように思います。

p.195
 思うに、隠居者というのは、意識的に社会との懸け橋を最低限に抑えて生きていくことを心がけている人のこと、ではないでしょうか。
世のしがらみを自ずから断ち切り、自分の世界へとひきこもること。
つまり、過剰に建設された世間との懸け橋を封鎖しつつ、自分との懸け橋を建設するわけです。
破壊ではなく封鎖、というところがミソです。
なるほど、これがただのフリーターとは異なる点だそうです。
私にもほぼ当てはまっているので、ネガティブなイメージを刷り込まれた「無職」ではなく「隠居者」を名乗ればいいかもしれませんね。「早期リタイア」も一般的には今いちピンと来ない言葉みたいなので。

(つづく?)

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