2009年3月16日

『隠れたお金持ちが、みんなやってる投資の法則』



「隠れたお金持ちの法則」と呼ぶのはどうも大げさな気がするので、(長期)投資家としての心構えとでも理解しましょうか。次の10か条を挙げています。
「100万円落ちていますよ」と人から言われても決して拾おうとしない
分散投資によってリスクを想定内にしておくことで、夜はゆっくり眠る
どの金融商品を買うかよりも、どの金融機関、FPに運用相談するかに時間をかける
インデックスファンドでパー狙いの投資を長期で続け、致命的なミスショットを回避する
長期的かつ継続的に利益を上げられる企業に投資をする
単利と複利の違いを理解したうえで、金融商品を選ぶ
長距離走者であり、マイペースで走る
常に自分がどれぐらいのスピードで走っているかを確認し、スピード調整する
牛から出るミルクの量から牛の値段を考える
お金=社会に対して行った付加価値と思っている
3番目と5番目の法則を除いて異論はありません。
たとえ話がわかりやすく、投資のエッセンスがうまくまとまっていると思います。ページ数も少なくて、短時間で読みきることができます。

今のような時期は特に、第7話「モンスタートラック  長期投資を貫き通すためのメンタルを鍛える」がお勧めです。
 世界同時株安は簡単には収まらない。株価はどんどん下がっていき、ケビンの評価損は真っ赤に染まり、その数字に目を背けたくなる。いくら何でも下げすぎだろうと思ったところからさらに下がる。空売りをしている連中の高笑いが聞こえて来そうだ。
(中略)
ケビンはまさにそのとき、おもむろにマウスを持ち、売り注文を出した。全部売った。
本書の出版は2007年末なので暴落前ですが、妙にリアリティのある話だと思いました。

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