『世逃げのすすめ』と内容がかなり重複しているので、どちらか一方を読めば十分です。どちらかと言えば本書のほうが仏教色が濃い感じですが、歯に衣着せぬ物言いは両書に共通で、好き嫌いがはっきり分かれそうです。
印象に残った部分をメモしておきます。
でも、忘れないでください。国家というものは、その本質においては「税金泥棒」なんだということを。
いいですか、人間は働きたくないのです。それが人間らしい欲望です。それが人間としてのまともな欲望だということがわからないから、われわれはエコノミック・アニマルになってしまうのです。
人生は無意味━━━。そうです、私たちはここから出発しましょう。そうすると、本当の生き方が見えてくると思います。
━━━人生は「空(くう)」だ━━━
と見るようにしましょう。「空」なる人生を、世間の人はあくせく、忙しく生きています。でも、われわれはそんな生き方をしないでもいいのです。もちろん、したってかまいませんよ。あくせく、いらいら、ガツガツと生きたい人は、どうぞそう生きてください。しかし、のんびり生きたい人はのんびり生きていいのです。そのことを知っておいてください。そうすると、もっともっと人生を楽に生きられます。
わたしは、仏教の教えは、
━━━で・あ・い━━━
の三文字だと思っています。(中略) 「デタラメ」「あきらめ」「いい加減」━━━これが仏教の三大原則です。
あなたの周囲で、大勢の人が走っています。まるでどこかにゴールがあるかのように、何かを目指して一生懸命に駆けています。
ですが、あなたはつられないでください。つられて駆け出してはいけません。
走っている世間の人たちは、いわば競走馬です。彼らは、いったんはゴールに入るでしょうが、またあしたも、あさっても、新たなゴールを目指して走らねばならないのです。そして、走れなくなったら、お払い箱です。
わたしたちは競走馬ではありません。人間です。ならば、人間らしく生きましょう。
人間らしく生きるには、ゆったりとしたいい加減のペースで、人生の旅を続けることです。途中でいっぱい寄り道をしながら・・・・・・。
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