タイトルには騙されました。70円で飛行機に乗るための具体的な方法を解説する本ではありません。
実は、一見なんの脈絡もない『「ひきこもり国家」日本―なぜ日本はグローバル化の波に乗り遅れたのか (宝島社新書 238)』という本の続編だと知ったのは、「おわりに」まで読み進めたあとでしたが、にもかかわらず何故か爽快な読後感を覚えました。
世界ではLCC(ローコストキャリア)の台頭という航空大革命が起こっているのに、日本の航空業界は寡占による既得権益にしがみつくばかりで世界から取り残され、日本国政府のお粗末な空港行政のせいで、アジアのハブ空港の地位を韓国の仁川空港に奪われる始末。
本当に鎖国時代の日本を見ているような気持ちになります。
だから僕らは「個人開国」をしていこうということで、日本が開国しないのなら自分が外へ出て行くしかないと説きます。実に単純明快。
最大のネックは日本脱出にある。宇宙へ飛び立とうとするロケットが重力の抵抗にあうように、僕らは日本から出るところが最大の難関だ。そこを抜ければ、いろいろなものがつながった世界へ行ける。
(中略)
日本がオープンスカイ協定を受け入れようとしないのなら、まず僕らが進んでオープンスカイの世界に飛び出していくのだ。
個人開国をする。
その時がやってきたと、僕は日々実感している。
読み終えて気付いたのは、「人の移動」を「お金の移動」に、「航空業界」を「金融業界」に置き換えても、まったく同じことが言えるということです。
「海外送金コストが高いので、僕らのお金が日本から出るところが最大の難関。そこを抜ければ、いろいろなものに格安のコストで投資できる世界へ行ける。」
筆者の考え方に賛成です。
0 件のコメント:
コメントを投稿