自動車保険の見積もりを眺めていてふと思い出したのが、クレジットスコア導入の是非についてです。保険の等級とクレジットスコアって、その性質や目的がそっくりであることに気付いたのです。
自動車保険は、同じ補償内容であっても契約者の「等級」によって大幅に保険料が違います。たとえば20等級で15,000円の内容なら、1等級で 60,000円程度の保険料になります。契約者の等級によって保険会社が引き受けるリスクが全く違うことから、最大で4倍もの保険料格差が存在することは、ごく当たり前のこととして受け入れられていると思います。
「等級」というランキング制度が保険会社の枠を越えて広く使われるようになったおかげで、保険会社が引き受けるリスクを効率的に判断することが可能になり、保険会社だけでなくリスクの低い契約者も大きな恩恵を受けているわけです。
クレジットスコアとはクレジットカード会社が引き受ける信用リスクをランキングする制度に他なりませんから、導入されれば自動車保険の等級と同様のメリットが期待できると思います。たとえばクレジットスコアの高い利用者にのみカードを発行するクレジットカード会社が出てきて、現在はほぼ横並びの加盟店手数料が下がったり、ユーザーにとっても限度額の拡大や、還元率の優遇などの恩恵を受けるといったことが考えられます。
このように考えると、クレジットスコア導入の「是」のイメージがはっきりと浮かび上がってきて、森永氏が指摘する「非」の主張が感情的かつ些細なことに思われてなりません。
0 件のコメント:
コメントを投稿