2008年12月3日

『読書進化論』



名著『ウェブ進化論』 に似せたタイトルに惹かれて読んでみましたが、残念ながら期待外れでした。

序章でインターネットと本を比較して、本の利点は、
「一般的にこういうことを幅広く知りたい」とか、
「自分が知らない世界を理解するための、わかりやすくて正確な情報が欲しい」
というときに役立つことだと言いますが、本当にそのような効用が得られる本というのは、一部の良書に限られると思います。著者自身も
私がよく見るビジネス書とか実用書の中で8割ぐらいは「えっ、よくこれで本になったな」というコンテンツの本です。
と述べている通り、本もネットも玉石混交であることに変わりはないのです。
私が「えっ」という基準は、「ウェブより質が高いかどうか」です。
そうすると、この本自身がこの基準をクリアしているかのかどうかも疑わしいと思います。mixi勝間和代コミュニティの書き込みを長々と引用している部分とか、ネットでいつでも見られるような情報は要らないでしょう。

本書の後半部分は、本を読む人ではなく書く人や売る人向けの話ばかりで、一気につまらなくなります。「書く努力の5倍、売る努力をする」ことを推奨していますが、私はそういう態度がミエミエの本は、「記事を書く努力の5倍、アフィリエイトを努力する」ブログと同じように、敬遠したいですね。

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